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平成16年実施検定1級小型問題24改:ABSの車輪速センサ(ジェネレータ型)に関する説明

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ABSの車輪速センサ(ジェネレータ型)に関する説明として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)パルス・ジェネレータ式センサは,電源電圧をもたず,自己起電力による信号電圧になるため,回路構成上,下限値に関わる異常検知はできない。

(2)信号電圧は,車輪の回転速度が低いときは電圧が低く1周期の時間が長いが,回転速度が高くなると電圧は高くなり1周期の時間は短くなる。

(3)センサの機能低下(特性異常)や各配線に異常(接触抵抗の増大など)が発生し,プログラムのマップ・データと検出信号電圧とが一致しない場合でも,この信号電圧がプログラムのマップ・データで設定した異常検知不可範囲の電圧値に入っていれば,マイコンは異常検知せず,通常制御が行われる。

(4)自己起電力をもつパルス・ジェネレータ式センサは,インピーダンス(注参照)が大きいものと,運転状況に応じてインピーダンスが大きくなるものがあり,信号以外の電圧(ノイズ)が混入して異常信号を発生する場合がある。これらのノイズ混入の対策では,ソフトウェアを使用し,マイコンが高速域でセンサ信号情報を検出する場合に,他の関連センサ情報との相関を比較して,ノイズ混入の異常検知を行うものがある。

 

解く

(1)パルス・ジェネレータ式センサは,電源電圧をもたず,自己起電力による信号電圧になるため,回路構成上,限値に関わる異常検知はできない。

不適切

(2)信号電圧は,車輪の回転速度が低いときは電圧が低く1周期の時間が長いが,回転速度が高くなると電圧は高くなり1周期の時間は短くなる。

(3)センサの機能低下(特性異常)や各配線に異常(接触抵抗の増大など)が発生し,プログラムのマップ・データと検出信号電圧とが一致しない場合でも,この信号電圧がプログラムのマップ・データで設定した異常検知不可範囲の電圧値に入っていれば,マイコンは異常検知せず,通常制御が行われる。

(4)自己起電力をもつパルス・ジェネレータ式センサは,インピーダンス(注参照)が大きいものと,運転状況に応じてインピーダンスが大きくなるものがあり,信号以外の電圧(ノイズ)が混入して異常信号を発生する場合がある。これらのノイズ混入の対策では,ソフトウェアを使用し,マイコンが高速域でセンサ信号情報を検出する場合に,他の関連センサ情報との相関を比較して,ノイズ混入の異常検知を行うものがある。

 

 

 

異常検知

異常検知範囲

パルス・ジェネレータ式センサは,電源電圧をもたず,自己起電力による信号電圧になるため,回路構成上,上限値に

関わる異常検知はできない。

マイコンが異常検知する仕組みは,図(1)に示すようにマイコン閾値と検出信号の比較が行われ,マイコンは,図(2)に示す閾値をダウン・エッジしたときに異常検知を行う。

センサの機能低下(特性異常)や各配線に異常(接触抵抗の増大など)が発生し,プログラムのマップ・データと検出信号電圧とが一致しない場合でも,この信号電圧がプログラムのマップ・データで設定した異常検知不可範囲の電圧値に入っていれば,マイコンは異常検知せず,通常制御が行われる。

また,自己起電力をもつパルス・ジェネレータ式センサは,インピーダンス(注参照)が大きいものと,運転状況に応じてインピーダンスが大きくなるものがあり,信号以外の電圧(ノイズ)が混入して異常信号を発生する場合がある。これらのノイズ混入の対策では,ソフトウェアを使用し,マイコンが図に示すように高速域でセンサ信号情報を検出する場合に,他の関連センサ情報との相関を比較して,ノイズ混入の異常検知を行うものがある。

なお,高いインピーダンスを有するセンサ回路では,ノイズ除去の目的で信号線にシールド線を用いており,図に示す信号線の破線で示す部分がこれに該当する。

(注)インピーダンスとは,交流回路における直流の場合の回路抵抗に当たるもので,電圧の最大値と電流の最大値との比で求め

られ,インピーダンスが高いほど,直流抵抗の影響は少なくなる。

 

よって答えは1