自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

平成17年3月実施1級小型問題21改:アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)に関する記述

21

アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)減圧モードのとき,インレット・バルブ(保持バルブ)は通電OFFで閉,アウトレット・バルブ(減圧バルブ)は通電OFFで開である。

 

(2)ABS制御が故障した場合,フェイルセーフ・リレーをOFFにしてプラス側で電源を遮断し,ポンプ・モータやソレノイド・バルブが誤作動しないようにしている。

 

(3)ソレノイド・バルブの駆動信号電圧は,ONのとき1.0V以下,OFFのときバッテリ電圧になる。

 

(4)モジュレータ・バルブ(マイナス駆動回路)でのマイコンが異常検知する仕組みは,マイコン閾値と駆動回路の信号電圧の比較が行われ,マイコンは,マイコン閾値と信号電圧に論理の不一致があるときに異常検知を行う。

 

解く

(1)減圧モードのとき,インレット・バルブ(保持バルブ)は通電OFFで閉,アウトレット・バルブ(減圧バルブ)は通電OFFで開である。

不適切

減圧作動時

は減圧作動時を示したもので,制動作動により車輪がロックしそうになると,スキッド ECU からの制御信号により,保持ソレノイド・バルブは ON 状態になるためポートは閉じられる。また,減圧ソレノイド.バルブも ON 状態になるため,ポートは開かれる。このため,ホイール・シリンダに掛かっていた油圧は,減圧ソレノイド・バルブのポートを経由してリザーバに送られる。また,同時にスキッド ECU は,ポンプに対して作動信号を出力するため,リザーバにたまったブレーキ液は,ポンプによってくみ出されマスタ・シリンダ・カット・ソレノイド・バルブのポートを経由してマスタ・シリンダに戻される。このようにしてホイール・シリンダの油圧を減圧している。

 

各ソレノイド・バルブの開閉の状態

各ソレノイド・バルブ

状態

プリチャージ・ソレノイド・バルブ

OFF(閉)

マスタ・シリンダ・カット・ソレノイド・バルブ

OFF(開)

吸入ソレノイド・バルブ

OFF(閉)

保持ソレノイド・バルブ

ON(閉)

減圧ソレノイド・バルブ

ON(開)

(2)ABS制御が故障した場合,フェイルセーフ・リレーをOFFにしてプラス側で電源を遮断し,ポンプ・モータやソレノイド・バルブが誤作動しないようにしている。

適切

(3)ソレノイド・バルブの駆動信号電圧は,ONのとき1.0V以下,OFFのときバッテリ電圧になる。

適切

(4)モジュレータ・バルブ(マイナス駆動回路)でのマイコンが異常検知する仕組みは,マイコン閾値と駆動回路の信号電圧の比較が行われ,マイコンは,マイコン閾値と信号電圧に論理の不一致があるときに異常検知を行う。

適切

よって答えは1