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平成19年3月実施1級小型問題30:SRSエア・バッグ・システムの整備上の注意事項

30

SRSエア・バッグ・システムの整備上の注意事項として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1)SRS・ECUを車体から取り外す場合は,インパクト・レンチが使用できる。

(2)SRSエア・バッグ・システムの整備作業を行う場合,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから3分以上経過した後,行うこと。

(3)SRSエア・バッグ・システムの点検には,アナログ式サーキット・テスタを使用する。

(4)ワイヤ・ハーネスに損傷があった場合は,ハンダ付けで補修する。

 

解く

 

(1)SRS・ECUを車体から取り外す場合は,インパクト・レンチが使用できる。

不適切

 

SRS・ECU及び側面衝突センサ

①イグニション・スイッチON時又はイグニション・スイッチOFF後3分以内にSRS・ECU及び側面衝突センサに衝撃を与えないこと。SRS・ECU内部及び側面衝突センサには,衝撃を感知するセンサが内蔵されており,SRS・ECUのパックアップ電源回路により,イグニションスイッチOFFでも,3分以内はエア・バッグ及びサイド・エア・バッグが展開する可能性があるためである。

SRS・ECU及び側面衝突センサを脱着するときは,インパクト・レンチを使用しないこと。また,その付近に強い衝撃を与えないこと。

③衝突などにより,エア・バッグなどが作動した場合は,SRS・ECUを交換すること。また,サイド・エア・バッグが作動した場合は,SRS・ECUと衝突側の側面衝突センサを交換すること。作動していない場合は,SRS・ECU,側面衝突センサの外観,変形を点検し,それらがある場合は交換すること。

④SRS・ECU及び側面衝突センサは,絶対に分解しないこと。

⑤SRS・ECUの脱着及びSRS・ECUに接続するカプラの取り外しは,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから3分以上経過後行うこと。

⑥SRS・ECU及び側面衝突センサは,ボデーに規定トルクで取り付けること。

⑦オイル,水,ホコリが付着しないように保管すること。

⑧温度40℃以下,湿度80%以下で結露しない場所に保管すること。

 

(2)SRSエア・バッグ・システムの整備作業を行う場合,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから3分以上経過した後,行うこと。

適切

(3)SRSエア・バッグ・システムの点検には,アナログ式サーキット・テスタを使用する。

不適切

整備

SRS工ア・バッグ・システム整備上の注意事項

(1)システム全般

エア・バッグ・システム(運転席・助手席用工ア・バッグ,プリテンショナ・シート・ベルト及びサイド・エア・バッグ)の点検及び整備作業は,正しい手順・方法で作業を行わなかった場合,誤作動をしてけがをしたり,システムが正常に機能しなくなることがあるため,実施する前には必ず次の事項に従って作業を進めなければならない。

①工ア・バッグ・システムの整備作業を行う場合は,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから3分以上経過後実施すること(故障診断での特別な指示は除く)。これは,イグニション・スイッチをOFFにした後,3分以内はSRS・ECC及び側面衝突センサは作動しているので,衝撃が加わると,エア・バッグなどが展開する可能性があるためである。また,作業が終了するまでは,安全のためにパッテリ端子を接続しないこと。このシステムのメモリ機能は,イグニション・スイッチをOFF又はバッテリ端子を外してもメモリ内容は消去されないためである。

②エア・バッ-グ・システムの部品を取り外す場合(カプラの接続外しも含む)は,誤作動による事故を防止するため,事前にエア・バッグ・カプラの接続を外すこと。(後述のエア・バッグ,プリテンショナシート・ベルト及びサイド・エア・バッグのカプラの接続外しの項参照)

③SRS・ECU又は側面衝突センサを車体から取り外す場合は,下記項目を確認してから作業を行うこと。

i)イグニション・スイッチをOFFにし.パッテリ端子を外してから3分以上経過していること(上記①参照)。

ⅱ)工ア・バッグ又はサイド・エア・バッグのカプラが外れていること(上記②参照)。

ⅲ)インパクト・レンチを使用しないこと。また,SRS,ECU又は側面衝突センサに衝撃を与えないこと。側面衝突センサはわずかな衝撃を与えただけで,サイド・エア・バッグが展開する構造になっているため,特に注意すること。

④エア・バッグ・システムの部品を交換する場合は,指定された仕様の新品と交換すること。

⑤エア・バッグ・システムの部品は,落下させないこと。また,取り付ける前に,へこみ,割れ,変形がないか点検し,異常があれは交換すること。

エア・バッグ・システムの点検は,最小レンジの通電電流値が10mA以下のデジタル・サーキットテスタを使用すること。通電電流値が10mAを超えるテスタを使用すると,回路の故障又はエア・バッグ暴発の原因となる。

⑦助手席エア・バッグの上に物(テスタ,工具など)を置いて作業をしないこと。

 

(4)ワイヤ・ハーネスに損傷があった場合は,ハンダ付けで補修する。

不適切

ワイヤ・ハーネス

①エア・バッグ・システムのワイヤ・ハーネス及びカプラは,SRS警告灯表示回路を除き,黄色に表示され,他のシステムのワイヤ・ハーネス及びカプラ

と区別しているので各メーカのサーピス・マニュアルの注意事項に従って作業すること。

損傷,切損が生じた場合,ハンダ付けなどの修理を行わず,必ず,新品と交換する。

③車両側面に衝撃を受けたとき,衝突センサが取り付けてあるサイド・シル(外・内側面)に変形が発生した場合,又は,シートに変形が確認された場合は,

SRSフロア・ハーネスを新品に交換する。

④かみ込んだり,他の部品と千渉したりしないように取り付けること。

⑤アース部は汚れ,塗装の付着がないことを確認してボデーに確実に取り付けること。アース不良は,エア・バッグ・システムの作動不良の原因となるの

で十分注意すること。

⑥SRSフロア・ハーネスの品番ラベルは,車両の右側に付いているため,ハーネスを交換する場合は,品番ラベルの位置を確認して取り付けること。

 

よって答えは2