3.アクチュエータに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)リニア・ソレノイド・バルブの駆動方式としては、PWM制御の方が駆動電圧の絶対値を連続的
に可変させる方式と比較して、電力損失が少なく駆動効率が高い。
(2)リニアDCブラシ・モータは、回転速度とトルク制御が容易であるほか、駆動回路の構成で入力
電圧の極性を変えることで駆動回転方向を変化させる特性をもっている。
(3)ステッピング・モータは、リニア駆動アクチュエータに該当し、駆動回路のインバータで直流を
三相交流に変換して活用するもので、ロータ・コイルの代わりにパーマネント・マグネット(永久磁石)を用いたものが使用されている。
(4)イグニション・コイルは、スイッチング駆動アクチュエータのトランスフォーマに該当し、ステップ・アップのトランスフォーマが用いられており、自己誘導作用で一次コイルに入力した電圧を相互誘導作用で二次コイルに発生させている。
解く
(1)リニア・ソレノイド・バルブの駆動方式としては、PWM制御の方が駆動電圧の絶対値を連続的
に可変させる方式と比較して、電力損失が少なく駆動効率が高い。
リニア駆動アクチュエータ
種類
リニア駆動アクチュエータには,図に示すようにソレノイド・バルブ,DCブラシ・モータ,DCブラシレス・モータ,ステッピング・モータなどがあり,駆動範囲を定めた中で’気体の圧力,液体の圧力の制御に必要な駆動を行うものである。
アクチュエータの駆動方式としては,アクチュエータの駆動電圧の絶対値を連続的に可変させる方法を用いるものと,パルス・ワイズ・モジュレーション(パルス幅変調:以下,PWMという。)を利用してデューティ比による駆動電圧変化を用いるものがあり,後者のPWM制御は,電力損失が少なく駆動効率の高い利点がある。

よって(1)は適切
(2)リニアDCブラシ・モータは、回転速度とトルク制御が容易であるほか、駆動回路の構成で入力電圧の極性を変えることで駆動回転方向を変化させる特性をもっている。
リニアDCブラシ・モータ
リニアDCブラシ・モータには,電圧の絶対値を利用するものと,PWMを利用してデューティ比駆動するものがあり,フィールド・コイルの代わりにパーマネント・マグネットを用いたものが多く使用され,クーリング・ファン,エアコンのコンデンサ・ファンの制御などに用いられている。
このリニアDCブラシ・モータは,回転速度とトルク制御が容易であるほか,駆動回路の構成で入力電圧の極性を変えることで駆動回転方向((注)参照)を変化させる特性をもっており,高い制御精度が要求される場合はPWM制御を使い,更に駆動位置(回転角度)検出のフィードバック・センサを組み合わせて用いている。
(注)モータの駆動回転方向を表す呼称は,時計回り方向のものをクロック・ワイズ(以下,CWという。),反時計回り方向のものをカウンタ・クロック・ワイ,ズ(以下,CCWという。)と呼んでいる。
よって(2)は適切
(3)ステッピング・モータは、リニア駆動アクチュエータに該当し、駆動回路のインバータで直流を三相交流に変換して活用するもので、ロータ・コイルの代わりにパーマネント・マグネット(永久磁石)を用いたものが使用されている。
ステッピング・モータ
ステッピング・モータは,ロータにパーマネント・マグネットを用いたもの,ロータにギヤ(ポール)形状のバリアブル・リアクタンスを用いたもの,ギヤ(ポール)形状の可変磁性体ロータとパーマネント・マグネットを使ったハイブリッド式のものが用いられ,スロットル・バルブ制御などに使用されている。 これらのステッピング・モータは,高い精度の制御を可能にするモータで,パルス・レート(参考:周波数(パルス数/秒)とは少し異なる)に同期して回転し,パルス・レートを変えることで,パルス・レートに応じた回転数及び回転角度の制御を行う。
ステッピングモータの速度は、毎秒のパルス数(ステップ数)である[pps]で表すのが一般的です。これをパルスレート(パルス周波数)、あるいはステップレートとも呼びます。

参考
リニアDCブラシレス・モータ(三相交流の小規模のアクチュエータ)
CWとCCWの駆動を有する駆動回路構成
図2一395に示すリニアDCブラシレス・モータは,CWとCCWの相互方向駆動をもつもので,駆動回路内のインバータにより直流を三相交流に変換し,周波数の変化により回転速度制御を行うもので,小規模のアクチュエータとして,電子制御式スロットル装置,ISCVなどに用いられ,車両の運転条件により駆動される。

よって(3)は不適切
(4)イグニション・コイルは、スイッチング駆動アクチュエータのトランスフォーマに該当し、ステップ・アップのトランスフォーマが用いられており、自己誘導作用で一次コイルに入力した電圧を相互誘導作用で二次コイルに発生させている。
スイッチング駆動アクチュエータ
種類
アクチュエータには,ソレノイド・バルブ,モータ,トランスフォーマ(例:イグニション・コイルなど)などが用いられ,駆動範囲を定めた中で、気体の圧力,液体の圧力,電磁誘導などを作用させて,装置の制御に必要な駆動を行うものである。
トランスフォーマ
トランスフオーマは,イグニション・コイルなどが該当し,ステップ・アップのトランスフオーマが用いら れ,自己誘導作用で一次コイルに入力した電圧を相互誘導作用で二次コイルに発生させるものである。

よって(4)は適切
よって答えは(3)