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平成17年実施検定1級小型問題15:パラレル・シリーズ・ハイブリッド車

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パラレル・シリーズ・ハイブリッド車に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)シャット・ダウン制御時は,エンジンが回転していてもジェネレータは発電していないため,HVバッテリは充電されない。

(2)減速時・制動時に,車両の運動エネルギを電気エネルギに変換するため,モータを発電機として作動させて回収することを回生ブレーキ制御という。

(3)バッテリECUは,HVバッテリの温度や電圧などを監視し,異常を検出した場合には,充放電の制限や停止によりHVバッテリを保護する。

(4)前照灯や補機類及び各ECUの定格はDC12Vであるため,インバータで高電圧からDC12Vに変換して,補機バッテリの充電を行っている。

 

解く

 

(1)シャット・ダウン制御時は,エンジンが回転していてもジェネレータは発電していないため,HVバッテリは充電されない。

適切

シャット・ダウンとは,Nレンジ時に,インバータのパワー・トランジスタをすべてOFFにして,モータとジェネレータの作動を強制的に停止させることをいい,車軸での駆動力はゼロになる。この状態では,エンジンが回転していても,ジェネレータは空回りして発電しないため,HVバッテリに充電は行われない。

 

(2)減速時・制動時に,車両の運動エネルギを電気エネルギに変換するため,モータを発電機として作動させて回収することを回生ブレーキ制御という。

適切

回生ブレーキ制御

ハイブリッド車は,アクセル・ペダルを戻したときの減速時及びブレーキ・ペダルを踏み込むことによる制動時に,駆動用モータを発電機として作動させ,車両の運動エネルギを電気エネルギに変換して, HV バッテリに回収している。

このようなブレーキ装置のことを,回生ブレーキ制御装置といい,ブレーキ ECU ,ハイブリッド ECU ,ブレーキ・アクチュエータなどで構成されている。回生ブレーキ制御装置では,特にブレーキ・ペダル操作時に,油圧ブレーキと回生ブレーキをブレーキ ECU により協調制御を行い,回生ブレーキを優先的に使用して,より多くの運動エネルギを回収している。

また,油圧式ブレーキの制動倍力装置には,ポンプ・モータにより高圧に蓄積された油圧を用いて,ブレーキカを増加させる油圧式制動倍力装置が用いられ,その油圧を用いて,回生協調制御などを行っている。

 

(3)バッテリECUは,HVバッテリの温度や電圧などを監視し,異常を検出した場合には,充放電の制限や停止によりHVバッテリを保護する。

適切

電池異常状態監視

バッテリ ECU は,バッテリの温度や電圧などを監視し,異常を検出した場合は,充放電の制限や停止によりバッテリを保護する。また、ウォーニング・ランプの点灯,ダイアグノーシス・コードの出カ,記憶を行っている。

 

(4)前照灯や補機類及び各ECUの定格はDC12Vであるため,インバータで高電圧からDC12Vに変換して,補機バッテリの充電を行っている。

不適切

コンバータ

ハイブリッド・システムのジェネレータは,定格出力電圧が 273 . 6V であるが,へッドランプ等の補機類及び各 ECU の定格電圧は DC12V である。

このため,コンバータで DC273 . 6V から DC12V に変換して,補機バッテリの充電を行っている。

 

よって答えは4