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自動車整備士資格試験を解く

平成17年実施検定1級小型問題14:測定器に関する記述

14

測定器に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)デジタル式サーキット・テスタは,測定のためのアナログ回路,デジタル回路などで構成され,A/D(アナログ/デジタル)コンバータによりサンプリングを行うテスタで,A/Dコンバータの特性範囲で使用すると,精度の高い測定結果が得られる。

(2)直流電圧計の50Vレンジの確度が「0.03+2」のサーキット・テスタで測定したら30.000Vを表示した。実際の測定値は29.989V~30.011Vの範囲である。

(3)オシロスコープで測定できる信号のうち,時間的に遅い信号(s:1秒単位で表示されるもの)は,O2センサ信号,バキューム・センサ信号,スロットル・ポジション・センサ信号などである。

(4)外部診断器で「フリーズ・フレーム・データ表示」を選択すれば,異常を検出したときの車両の状態も読み取ることができる。この「フリーズ・フレーム・データ」は,ダイアグノーシス・コードを消去しても,消去されない。

 

解く

 

(1)デジタル式サーキット・テスタは,測定のためのアナログ回路,デジタル回路などで構成され,A/D(アナログ/デジタル)コンバータによりサンプリングを行うテスタで,A/Dコンバータの特性範囲で使用すると,精度の高い測定結果が得られる。

適切

デジタル式サーキット・テスタ(デジタル・マルチ・メータ)

 デジタル式サーキット・テスタ(以下,デジタル・テスタという。)は,測定のためのアナログ回路,デジタル回路などで構成され, A / D (アナログ/デジタル)コンバータ(注参照)による電子回路で行うテスタで, A / D コンバータの特性範囲で使用しないと,精度の高い測定が得られない。

 

(2)直流電圧計の50Vレンジの確度が「0.03+2」のサーキット・テスタで測定したら30.000Vを表示した。実際の測定値は29.989V~30.011Vの範囲である。

適切

30.000×0.0003+0.0020.011

30.000±0.01129.98930.011

 

(3)オシロスコープで測定できる信号のうち,時間的に遅い信号(s:1秒単位で表示されるもの)は,O2センサ信号,バキューム・センサ信号,スロットル・ポジション・センサ信号などである。

適切

(4)外部診断器で「フリーズ・フレーム・データ表示」を選択すれば,異常を検出したときの車両の状態も読み取ることができる。この「フリーズ・フレーム・データ」は,ダイアグノーシス・コードを消去しても,消去されない。

不適切

 外部診断器は,ダイアグノーシス・コードに対応した異常系統名のデータを記憶しているため,ECUから読み出したダイアグノーシス・コードを自動的に解読し,異常系統名で表示することが可能である。従来は,警告灯の点滅などで読み取ったダイアグノーシス・コードを修理書のコード表を参照して故障内容を確認していたが,外部診断器を用いるとその手間を省くことができる。

 また,ダイアグノーシス・コードの消去方法で,ヒューズを抜く又はバッテリのマイナスを外した場合,ECUの学習値や時計,ラジオ等のメモリまでリセットされてしまう場合があるが,外部診断器でコード消去を行うと,ダイアグノーシス・コードとフリーズ・フレーム・データのみの消去が可能となり,二次的な時計,ラジオなどの調整は必要ないという利点がある。

 

よって答えは4