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外部診断器(スキャン・ツール)に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)フリーズ・フレーム・データを確認することで、ダイアグノーシス・コードを記憶した原因の究明につながる。
(2)作業サポートは、外部診断器からECUに指令を出して、アクチュエータを任意に駆動及び停止ができ、機能点検などが容易に行える。
(3)外部診断器でダイアグノーシス・コードの消去作業を行うと、ダイアグノーシス・コードとフ数表示するとができ、それらを比較・確認することで迅速な点検・整備ができる。
(4)データ・モニタとは、ECUにおけるセンサからの入力値やアクチュエータへの出力値などを複リーズ・フレーム・データのみ消去することができ、時計及びラジオなどの再設定の必要がない。
解く
(1)フリーズ・フレーム・データを確認することで、ダイアグノーシス・コードを記憶した原因の究明につながる。
適切
フリーズ・フレーム・データ
ECUがダイアグノーシス・コードを記憶した時点でのECUが記憶したデータ・モニタ値を表示することができ、ダイアグノーシス・コードを記憶した原因の究明が容易になる。
【手順】
ⅰ)「ダイアグノーシス・コードの点検」の項目を選択する。
ⅱ)画面に表示される操作方法に従い、確認したいフリーズ・フレーム・データが記憶されているダイアグノーシス・コードに該当する表示ボタンを選択し表示させる。
(2)作業サポートは、外部診断器からECUに指令を出して、アクチュエータを任意に駆動及び停止ができ、機能点検などが容易に行える。
不適切
作業サポート
整備作業の補助やECUの学習値を初期化することなどができ、作業の効率化が図れる。
【手順】
i)「作業サポート」の項目を選択する。
ii)画面に表示される操作方法に従い、実施したい作業(プレーキのエア抜きなど)を選択し実行する。
アクティブ・テスト
外部診断器(スキャン・ツール)からECUに指令を出して、アクチュエータを任意に駆動及び停止ができる機能で、本来の作動条件でなくてもアクチュエータを強制的に駆動することができるため、アクチュェータの機能点検などが容易に行える。
【手順】
ⅰ)「アクテイブ・テスト」の項目を選択する。
ⅱ)画面に表示される操作方法に従い、駆動させたいアクチュエータ及びその駆動内容を選択し実行
ⅲ)必要に応じて同時に表示させるデータ・モニタを選択し、駆動時のデータ変化を確認する。
(3)外部診断器でダイアグノーシス・コードの消去作業を行うと、ダイアグノーシス・コードとフリーズ・フレーム・データのみ消去することができ、時計及びラジオなどの再設定の必要がない。
適切
ダイアグノーシス・コードの消去
ECUに記憶されているダイアグノーシス・コードを修理完了後などに簡単に消去することができる。
従来の消去方法では、指定されたヒューズを抜く又はバッテリのマイナス・ターミナルを外すなどの方法で行っていたが、ECUの学習値、時計及びラジオなどのメモリもリセットされてしまうことがあった。
しかし、外部診断器(スキャン・ツール)から消去作業を行うとダイアグノーシス・コードと後述するフリーズ・フレーム・データのみ消去することができ、時計及びラジオなどの再設定が必要ないという利点がある。
【手順】
i)「ダイアグノーシス・コードの点検」の項目を選択する。
ii)画面に表示される操作方法に従い、消去したいダイアグノーシス・コードを選択し消去を実行する。
(4)データ・モニタとは、ECUにおけるセンサからの入力値やアクチュエータへの出力値などを複数表示するとができ、それらを比較・確認することで迅速な点検・整備ができる。
適切
データ・モニタ
ECUにおけるセンサからの入力値やアクチュエータへの出力値などを複数表示することができ、それらを比較・確認することで迅速な点検・整備ができる。
【手順】
ⅰ)「データ・モニタ」の項目を選択する。
ⅱ)画面に表示される操作方法に従い、確認したいデータを表示させる。
ⅲ)必要に応じてグラフ表示などに切り替えてデータを確認する。
よって答えは(2)