〔NO. 26〕
外部診断器(スキャン・ツール)に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1)「アクティブ・テスト」では、外部診断器がアクチュエータへ直接指令を出して、任意に駆動及び停止ができる。
(2)ダイアグノーシス・コード「C 0051」が表示された場合は、ABSなどのシャシに関する異常の発生が考えられる。
(3)外部診断器は、ダイアグノーシス・コード及びフリーズ・フレーム・データを消去することができる。
(4)「作業サポート」では、ECUの学習値を初期化することができ、作業の効率化が図れる。
解く
(1)「アクティブ・テスト」では、外部診断器がアクチュエータへ直接指令を出して、任意に駆動及び停止ができる。
アクティブ・テスト
外部診断器(スキャン・ツール)からECUに指令を出して、アクチュエータを任意に駆動及び停止ができる機能で、本来の作動条件でなくてもアクチュエータを強制的に駆動することができるため、アクチュェータの機能点検などが容易に行える。
【手順】
ⅰ)「アクテイブ・テスト」の項目を選択する。
ⅱ)画面に表示される操作方法に従い、駆動させたいアクチュエータ及びその駆動内容を選択し実行
ⅲ)必要に応じて同時に表示させるデータ・モニタを選択し、駆動時のデータ変化を確認する。
不適切
(2)ダイアグノーシス・コード「C 0051」が表示された場合は、ABSなどのシャシに関する異常の発生が考えられる。
<表示例>
C0051 舵角センサ異常
P・・・・・エンジンなどのパワー・トレーンに関する異常
C・・・・・ABSなどのシャシに関する異常
B・・・・・SRSエアバッグなどのボデーに関する異常
U・・・・・車両通信などのネットワークに関する異常
適切
(3)外部診断器は、ダイアグノーシス・コード及びフリーズ・フレーム・データを消去することができる。
◎ダイアグノーシス・コードの消去
ECUに記憶されているダイアグノーシス・コードを修理完了後などに簡単に消去することができる。
従来の消去方法では、指定されたヒューズを抜く又はバッテリのマイナス・ターミナルを外すなどの方法で行っていたが、ECUの学習値、時計及びラジオなどのメモリもリセットされてしまうことがあった。
しかし、外部診断器(スキャン・ツール)から消去作業を行うとダイアグノーシス・コードと後述するフリーズ・フレーム・データのみ消去することができ、時計及びラジオなどの再設定が必要ないという利点がある。
適切
(4)「作業サポート」では、ECUの学習値を初期化することができ、作業の効率化が図れる。
◎作業サポート
整備作業の補助やECUの学習値を初期化することなどができ、作業の効率化が図れる。
【手順】
i)「作業サポート」の項目を選択する。
ii)画面に表示される操作方法に従い、実施したい作業(ブレーキのエア抜きなど)を選択し実行する。
適切
よって答えは(1)