自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

平成19年3月実施1級小型問題21:EPSに関する記述

21

EPSに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1)車速1km/h以下で,かつ,エンジン回転速度2000min-1以上を約1分継続したとき,システムは正常でもEPS警告灯は点灯する。

(2)据切り操作を極端に繰り返した場合で,EPS・ECUが補助動力を徐々に低下させてシステム保護を行うとき,EPS警告灯は点灯しない。

(3)イグニション・スイッチONから約3秒後,EPS・ECU内部からリレーの作動音が発生する。

(4)EPS・ECUはトルク・センサ中点値をEEP ROMに記憶しているため,ギヤ・ボックスの脱着,トルク・センサ交換時に改めてトルク・センサ中点値を書き込む必要はない。

 

解く

 

(1)車速1km/h以下で,かつ,エンジン回転速度2000min-1以上を約1分継続したとき,システムは正常でもEPS警告灯は点灯する。

不適切

警告灯

警告灯は,車載故障診断装置により,故障を点灯で表示すると共に,サービス用にダイアグノーシス・コードの点滅表示をするものである。

コンビネーション・メータ内にあるEPS専用の警告灯で,システムが正常なとき,イグニション・スイッチONで点灯し,エンジンが始動すると消灯する。

エンジン始動の際に故障があった場合は,消灯しないようになっている。また,エンジンを始動してEPS警告灯が消灯した後に故障が発生すると点灯する。

ダイアグノーシス・コードの11,12,13,35を持ったときは,一度点灯すると,ダイアグノーシス・コードを消去するまで警報し続ける。

EPS警告灯は,システムが正常でも下記の条件のときに点灯する。

①車速1km/h以下で,かつ,エンジン回転速度2000min-1以上を3分継続したとき。

②エンジン回転速度500min-1以下で,かっ,車速10km/h以上を3秒継続したとき。

(2)据切り操作を極端に繰り返した場合で,EPS・ECUが補助動力を徐々に低下させてシステム保護を行うとき,EPS警告灯は点灯しない。

適切

補助動力の制限

据え切り操作を極端に連続して行うようなときには,モータ電力が増大してECUが発熱し,システムに悪影響を及ばすことが予想できる。このため,モータ電流を監視しており,発熱状態のときは,補助動力を徐々に低下させてシステムの保護を行っている(モータ出力制限制御)。このとき,EPS警告灯は点灯しない。なお,復帰には最長で8分程度を必要とするので考慮する。

 

(3)イグニション・スイッチONから約3秒後,EPS・ECU内部からリレーの作動音が発生する。

不適切

EPS・ECUの作動音

イグニション・スイッチOFFから約3秒後,ECU内部から音が発生する。これはリレーの作動音であり異常ではない。

 

(4)EPS・ECUはトルク・センサ中点値をEEP ROMに記憶しているため,ギヤ・ボックスの脱着,トルク・センサ交換時に改めてトルク・センサ中点値を書き込む必要はない。

不適切

トルク・センサ中点値

ECUは,トルク・センサ中点値をEEPROM(消去プログラム対応読み出し専用メモリ)に記憶している。したがって,ギヤ・ポックスの脱着,トルク・センサ交換,ECUの交換時は,トルク・センサ中点値の書き込みを行うことまた,ダイアグノーシス・コードを消去しても,トルク・センサ中点値は消去されない。

 

 

 よって答えは2