ATに用いられている図1に示す特性をもつ図2の回路の点検に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
問題補足
(1)アイドル回転速度時,V1とV2に約0.6Vあれば信号線は正常だと考えられ,V1とV2の電圧が異なる場合は,信号線の断線及び信号線の接触抵抗の増大が考えられる。
(2)ストール時,V5とV6に約3.4Vあれば信号線は正常だと考えられ,V5とV6の電圧が異なる場合は,信号線の断線,信号線の接触抵抗の増大及び信号アース線の断線が考えられる。
(3)V3とV4の電圧が等しく,かつ,AT・ECUから信号アース線を外したときに,V3と,配線側のV4の電圧が等しければ,信号アース線は正常だと考えられるが,V3とV4(配線は接続状態)の電圧が異なる場合は,信号アース線の短絡(地絡)が考えられる。
(4)信号電圧V5を測定したときに,アイドル回転速度時に約0.6Vあり,ATのストール時に約3.4Vに変化した場合は,半導体式油圧センサは正常だと考えられ,V5に信号電圧が発生しない場合は,半導体式油圧センサの異常,AT・ECU本体の異常,電源線の短絡(地絡),信号線の短絡(地絡)及び信号アース線の断線が考えられる。
解く
(1)アイドル回転速度時,V1とV2に約0.6Vあれば信号線は正常だと考えられ,V1とV2の電圧が異なる場合は,信号線の断線及び信号線の接触抵抗の増大が考えられる。
適切
信号線の断線
信号線の接触抵抗の増大
(2)ストール時,V5とV6に約3.4Vあれば信号線は正常だと考えられ,V5とV6の電圧が異なる場合は,信号線の断線,信号線の接触抵抗の増大及び信号アース線の断線が考えられる。
適切
信号アース線の断線
(3)V3とV4の電圧が等しく,かつ,AT・ECUから信号アース線を外したときに,V3と,配線側のV4の電圧が等しければ,信号アース線は正常だと考えられるが,V3とV4(配線は接続状態)の電圧が異なる場合は,信号アース線の短絡(地絡)が考えられる。
不適切
(3)V3とV4の電圧が等しく,かつ,AT・ECUから信号アース線を外したときに,V3と,配線側のV4の電圧が等しければ,信号アース線は正常だと考えられるが,V3とV4(配線は接続状態)の電圧が異なる場合は,信号アース線の断線が考えられる。
信号アース線の短絡(地絡)
(4)信号電圧V5を測定したときに,アイドル回転速度時に約0.6Vあり,ATのストール時に約3.4Vに変化した場合は,半導体式油圧センサは正常だと考えられ,V5に信号電圧が発生しない場合は,半導体式油圧センサの異常,AT・ECU本体の異常,電源線の短絡(地絡),信号線の短絡(地絡)及び信号アース線の断線が考えられる。
適切
半導体式油圧センサの異常
AT・ECU本体の異常(信号線の短絡(地絡))
電源線の短絡(地絡)
信号アース線の断線