コモン・レール式高圧燃料噴射システムに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)インジェクタのコマンド・ピストンは,ノズル・ニードルと連動して上下移動しており,コマンド室は,燃料の流入及び流出のオリフィスを備えている。非噴射時のコマンド・ヒストンは,コマンド室の流出オリフィスが閉じているため,コマンド室に流入する燃料の圧力によりノズル・ニードル側に押し下げられている。
(2)エンジンECUは,アクセル開度とエンジン回転速度をもとに目標噴射圧を算出しており,レール圧センサの検出値が目標値になるように,サプライ・ポンプ内のタイミング・コントロール・バルブをON・OFFすることでタイミング・ピストンを作動させ,サプライ・ホンプからコモン・レールへの燃料圧送量を制御している。
(3)エンジンECUにおけるメイン及びパイロットの燃料噴射量の補正において,冷却水温が低いときは.燃料噴射量を増量することで冷間時の運転性を向上させており,また,吸入空気温度が低いときは.空気密度が高くなるため燃料噴射量を増量している。
(4)インジェクタは,エンジンECUからのON・OFF信号により電磁弁を開閉し,燃料噴射時期及び噴射量を制御する電磁弁制御式インジェクタで,ノズル・ニードル,ノズル・ニードルを制御するコマンド・ピストン,流入及び流出オリフィスを有するコマンド室及び制御室内への燃料の流人及び流出をON・OFF制御する電磁弁により構成されている。
解く
(1)インジェクタのコマンド・ピストンは,ノズル・ニードルと連動して上下移動しており,コマンド室は,燃料の流入及び流出のオリフィスを備えている。非噴射時のコマンド・ヒストンは,コマンド室の流出オリフィスが閉じているため,コマンド室に流入する燃料の圧力によりノズル・ニードル側に押し下げられている。
適切
(2)エンジンECUは,アクセル開度とエンジン回転速度をもとに目標噴射圧を算出しており,レール圧センサの検出値が目標値になるように,サプライ・ポンプ内のタイミング・コントロール・バルブをON・OFFすることでタイミング・ピストンを作動させ,サプライ・ポンプのサクション・コントロール・バルブに信号を送り,サプライ・ホンプからコモン・レールへの燃料圧送量を制御している。
コモン・レール圧力制御
アクセル開度とエンジン回転速度をもとに目標噴射圧を算出し,レール圧センサの検出値が目標値になるように,サプライ・ポンプのサクション・コントロール・バルブに信号を送り,サプライ・ポンプからコモン・レールへの燃料圧送量を制御する。コモン・レール内の燃圧は,アイドリング時で約 40 MPa に調整され,基本的にエンジンの負荷や回転速度が高くなる程,目標噴射圧も高くするようになっている。
不適切
(3)エンジンECUにおけるメイン及びパイロットの燃料噴射量の補正において,冷却水温が低いときは.燃料噴射量を増量することで冷間時の運転性を向上させており,また,吸入空気温度が低いときは.空気密度が高くなるため燃料噴射量を増量している。
適切
(4)インジェクタは,エンジンECUからのON・OFF信号により電磁弁を開閉し,燃料噴射時期及び噴射量を制御する電磁弁制御式インジェクタで,ノズル・ニードル,ノズル・ニードルを制御するコマンド・ピストン,流入及び流出オリフィスを有するコマンド室及び制御室内への燃料の流人及び流出をON・OFF制御する電磁弁により構成されている。
適切
よって答えは(2)