オシロスコープの基本知識に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)掃引モードのAUTO(オート)とは,自動掃引のことで,同期レベルが外れているときや,無信号時でも掃引して,アース(0V)が確認できるモードであり,入力信号周波数が50Hz以下のときに同期が可能である。
(2)SLOPE(スロープ)とは,傾斜切り替えのことで,同期を掛ける傾斜の方向を選択する。TRIG(トリガ・レベル)とは,掃引を開始するトリガ信号の水平軸のレベルのことである。
(3)HPOS(ホリゾンタル・ポジション)とは,水平位置のことで,波形を水平方向に移動する。同期結合のAC(工ーシー・カップリング)とは,交流結合のことで,同期信号の直流から交流成分まで同期を掛けることができる。
(4)オシロスコープでいう感度とは,表示画面において,1目盛り当たりを表示するのに必要な電圧をいう。掃引とは,画面の左から右に輝線(波形)を描くことをいう。掃引時間とは,表示画面において,1目盛りを波形が移動する時間をいう。同期とは,表示画面が静止するように掃引を制御することをいう。 |
|
解く
(1)掃引モードのAUTO(オート)とは,自動掃引のことで,同期レベルが外れているときや,無信号時でも掃引して,アース(0V)が確認できるモードであり,入力信号周波数が50Hz以下のときに同期が可能である。
不適切
AUTO:オート |
自動掃引のこと,同期レべルが外れているときや,無信号時でも掃引して,アース (OV)が確認できるモード。入力信号周波数50Hz以下では同期不可。 |
(2)SLOPE(スロープ)とは,傾斜切り替えのことで,同期を掛ける傾斜の方向を選択する。TRIG(トリガ・レベル)とは,掃引を開始するトリガ信号の水平軸のレベルのことである。
不適切
SLOPE:スロープ |
傾斜切り替えのこと,同期を掛ける傾斜の方向を選択する。 |
TRIG:トリガ・レべル |
掃引を開始(同期を開始する)するトリガ信号の垂直軸のレべルのこと。 |
(3)HPOS(ホリゾンタル・ポジション)とは,水平位置のことで,波形を水平方向に移動する。同期結合のAC(工ーシー・カップリング)とは,交流結合のことで,同期信号の直流から交流成分まで同期を掛けることができる。
不適切
H POS:ホリゾンタル・ポジション |
水平位置のこと,波形を水平方向に移動する。 |
AC:エーシー・カップリング |
交流結合のこと,同期信号の直流信号をカットして,交流信号のみで同期を掛けることができる。 |
(4)オシロスコープでいう感度とは,表示画面において,1目盛り当たりを表示するのに必要な電圧をいう。掃引とは,画面の左から右に輝線(波形)を描くことをいう。掃引時間とは,表示画面において,1目盛りを波形が移動する時間をいう。同期とは,表示画面が静止するように掃引を制御することをいう。
適切
感度 |
表示画面において,1目盛り当たりを表示するのに必要な電圧をいう。 |
掃引 |
画面の左から右に輝線(波形)を描くことをいう。 |
掃引時間 同期 |
表示画面において,1目盛りを波形が移動する時間をいう。 表示画面が静止するように掃引を制御することをいう。 |
オシロスコープに関係する主な略語の読み方と意味
基本用語 |
意味 |
感度 |
表示画面において,1目盛り当たりを表示するのに必要な電圧をいう。 |
掃引 |
画面の左から右に輝線(波形)を描くことをいう。 |
掃引時間 同期 |
表示画面において,1目盛りを波形が移動する時間をいう。 表示画面が静止するように掃引を制御することをいう。 |
略語の読み方 |
意味 |
VOLTS/Div:ボルト・パー・デビジョン |
電圧/目盛のこと,垂直軸の一目盛あたりの電圧の単位。 |
SEC/Div:セコンド・パー・デビジョン |
時間/目盛のこと,水平軸の一目盛あたりの時間の単位。 |
V MODE:バーチカル・モード |
波形表示切り替えのこと,使用するチャンネルの状態を選択する。 |
SWEEP MODE:スイープ・モード |
掃引切り替えのこと,掃引の方式を選択する。 |
SLOPE:スロープ |
傾斜切り替えのこと,同期を掛ける傾斜の方向を選択する。 |
TRIG:トリガ・レべル |
掃引を開始(同期を開始する)するトリガ信号の垂直軸のレべルのこと。 |
DATA POS:データ・ポジション |
水平軸の同期位置のこと。 |
SOURCE:トリガ・ソース |
同期信号切り替えのこと,トリガに使用する信号の選択をする。 |
H POS:ホリゾンタル・ポジション |
水平位置のこと,波形を水平方向に移動する。 |
SCRL:スクロール |
波形データの一部を表示する場合に表示部分を移動して表示すること。 |
FINE:ファイン |
水平位置を微少移動すること。 |
<垂直軸モード(波形表示切り替え)> |
|
CH1:チャンネル・ワン |
CH 1に入力した信号を観測するモード。 |
CH2:チャンネル・ツウ |
CH 2に入力した信号を観測するモード。 |
DUAL:デュアル・モード |
CH 1とCH 2に入力した信号を観測するモード。 |
<掃引モード> |
|
AUTO:オート |
自動掃引のこと,同期レべルが外れているときや,無信号時でも掃引して,アース (OV)が確認できるモード。入力信号周波数50Hz以下では同期不可。 |
NORM:ノーマル |
手動掃引のこと,同期が掛かったときのみ掃引するモード。入力信号周波数は50Hz以下のときに使用する。 |
<同期信号源> |
|
CH1 |
チャンネル1の信号で同期を掛けること。 |
CH2 |
チャンネル2の信号で同期を掛けること。 |
EXT:エクスターナル |
外部同期のこと,外部の信号で同期を掛けること。 |
<同期結合> |
|
DC:デーシー・カップリング |
直流結合のこと,同期信号の直流から交流成分まで同期を掛けること |
AC:エーシー・カップリング |
交流結合のこと,同期信号の直流信号をカットして,交流信号のみで同期を掛けることができる。 |
<その他> |
|
RUN:ラン |
波形取り込み可能な状態。 |
STOP:ストップ |
波形保持状態(トリガが来ても波形を取り込まない状態)。 |
ROLL:ロール・モード |
波形データを表示する場合,画面に新しいデータを次から次に表示し,その前のデータを送りながら,連続的に波形を表示するモードをいう。ロール・モードにするには, 同期メニュー・キーを選択して設定する。 |