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自動車整備士資格試験を解く

平成20年11月実施検定1級小型問題5:測定技術

5

測定技術に関する文章の正誤の組み合わせとして,適切なものは次の(1)から(4)のうちどれか。

 

(イ)クレスト・ファクタはデジタル・テスタがもっている測定能力を示すもので,性能表に「クレスト・ファクタ:<3」(3未満)とある場合には,正弦波は測定精度許容範囲に入っている。 

 

(ロ)回路に使用される負荷抵抗値が電圧計の内部抵抗値に近付くに従い,計算値(理論値)と測定値との差が広がり,電圧計の内部抵抗が回路抵抗より小さくなると,合成抵抗値も著しく低くなり,分圧比が大きく変わるため,測定値は計算値(理論値)より高い方向に傾くことになる。

 

(ハ)半導体の抵抗測定については,使用するテスタの機種や半導体の特性,測定時の半導体がもっている温度によって測定値が異なるため,抵抗計による断線及び短絡の判定はできない。

 

 

(1)(イ)正   (ロ)誤   (ハ)誤

(2)(イ)誤   (ロ)正   (ハ)誤

(3)(イ)誤   (ロ)誤   (ハ)正

(4)(イ)正   (ロ)正   (ハ)誤

 

解く

(イ)クレスト・ファクタはデジタル・テスタがもっている測定能力を示すもので,性能表に「クレスト・ファクタ:<3」(3未満)とある場合には,正弦波は測定精度許容範囲に入っている。 

適切

交流

正弦波

三角波

方形波

最大値

V

V

V

実効値

V/√2≒0.707V

V/√3≒0.577V

V

平均値

2V/π≒0.637V

V/2=0.5V

V

波形率

1.11

1.155

1

クレスト・ファクタ

(波高率)

1.414

1.732

1

 

 

(ロ)回路に使用される負荷抵抗値が電圧計の内部抵抗値に近付くに従い,計算値(理論値)と測定値との差が広がり,電圧計の内部抵抗が回路抵抗より小さくなると,合成抵抗値も著しく低くなり,分圧比が大きく変わるため,測定値は計算値(理論値)より高い方向に傾くことになる。

不適切 

低い

(ハ)半導体の抵抗測定については,使用するテスタの機種や半導体の特性,測定時の半導体がもっている温度によって測定値が異なるため,抵抗計による断線及び短絡の判定はできない。

不適切

半導体の抵抗測定については,使用するテスタの機種が替われば測定値も異なり,半導体の特性及び測定時の半導体がもっている温度によっても測定値が異なるため,抵抗計による断線及び短絡の判定はできるが,性能の判定はできない。

 

 

よって答えは1