(d)回路点検
リニア駆動アクチュエータのブロア・モータの点検は,アクチュエータの駆動停止時の駆動電圧及び駆動時における信号電圧,駆動電圧などについて説明する。
ここでは,駆動電源線とは,12V電源⇔FET電子スイッチ間の配線を,駆動線とは,FET電子スイッチ⇔アクチュエータ間の配線をいい,駆動信号線とは,ECUのG信号端子⇔FET電子スイッチ間の配線を,F/B信号線とは,ECU⇔アクチュエータ駆動線間の配線をいう。駆動アース線とは,アクチュエータ⇔ボデー・アース間の配線をいう。また,駆動信号電圧とは,FET電子スイッチのD(ドレイン)⇔S(ソース)間の電圧をいう。
こでは,Power・MOS-FETのNチャンネル素子を使用した回路での点検方法を説明する。
(i)駆動電圧,信号電圧の回路点検
①駆動停止時の点検
駆動停止時には,図1のV1の電圧は12Vの電源電圧が発生し,V2には電圧が発生しないこと。
図のV1に12Vの電圧の発生がなく,V2に12Vの電圧が発生していれば,ECU本体の異常,FET電子スイッチの異常(D・S間短絡)が推測でき,
ECU本体の異常,
FET電子スイッチの異常(D・S間短絡)
V1,V2共に電圧が発生しなければ,FET電子スイッチの異常(短絡(地絡)),駆動電源線の異常(断線,短絡(地絡)),駆動及び駆動アース線の異常(断線)が推測できる。
FET電子スイッチの異常(短絡(地絡)),
駆動電源線の異常(断線,短絡(地絡)),
断線,
短絡(地絡)
駆動及び駆動アース線の異常(断線)