(c)異常検知
(i)異常検知の範囲
図1で示す回路構成のマイコンが異常検知する仕組みは,マイコンの閾値とF/B信号の信号電圧の比較が行われ,マイコンは,モータの駆動電圧値がマイコンの駆動情報と一致しない場合に異常駆動と判断して異常検知を行う。
図2に示す異常検知は,モータの駆動電圧で,F/B信号電圧となって入力回路で検出しており,
駆動停止→Full間のグレー・ゾーンは,異常検知不可範囲=正常駆動電圧範囲でLowスピードからFullスピードに変化する過程でF/B信号電圧も12V電源電圧側に寄り,異常検知の閾値が上昇する。
(ⅱ)異常検知の回路
①駆動停止時,図1ー154の■の部分の回路において,モータのコイル,駆動信号線,F/B信号線,FET電子スイッチ,駆動線,アース線のいずれかに断線がある場合には,F/B信号として0Vが入力回路に入力されるが,
回路が正常な場合の駆動停止時にも閾値をダウン・エッジする信号電圧が入力されるため,マイコンは,異常検知を行わない。
②駆動時,図1の■の部分の回路において,モータのコイル,駆動信号線,F/B信号線,FET電子スイッチ,駆動線,アース線のいすれかに断線がある場合,マイコンは,図2のように閾値をダウン・エッジする信号電圧を検出して異常検知を行う。
モータのコイル
駆動信号線
F/B信号線,
FET電子スイッチ,
駆動線,
アース線
また,マイコンの駆動情報が出力されているにもかかわらず,F/B信号電圧が変化しない場合には,マイコンは異常検知を行う。
③駆動停止時には,図1の■■■の部分の回路において,駆動信号線,F/B信号線,FET電子スイッチ,駆動線のいずれかに短絡(地絡)がある場合には,0VのF/B信号が入力されるが,
回路が正常な場合の駆動停止時にも,閾値をダウン・エッジする信号電圧が入力されるため,マイコンは異常検知を行わない。
④駆動時,図1の■■■の部分の回路において,駆動信号線,F/B信号線,FET電子スイツチ,駆動線のいずれかに短絡(地絡)がある場合には,0VのF/B信号が入力され,マイコンは,駆動時の閾値をダウン・エッジする信号電圧を検出して,異常検知を行う。
駆動信号線,
F/B信号線,
FET電子スイツチ,
駆動線