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災害の原因や防止に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)ハインリッヒは,「重傷:軽傷:無傷」の割合が「1:30:290の法則」を発見した。 |
(2)災害の発生のもとになった直接原因と,更に直接原因を導いた間接原因の因果関係を説明したものに,ハインリッヒの「三つの駒」がある。 |
(3)整埋とは,必要なものを置く場所と置き方を決めておき,必要なときに使いやすい状態にしておくこと。 |
(4)丸い物や転がりやすい物を置く時は,かませものをする。 |
解く
(1)ハインリッヒは,「重傷:軽傷:無傷」の割合が「1:30:290の法則」を発見した。 不適切 |
米国のハインリッヒが発見した「1:29:300の法則」とは,死亡や重傷の災害が1件発生すると,その背後にそれと同じ原因による軽傷災害が29件,そしてけがには至らなかったが,もう少しでけがをするところだった事故が,300件も存在するというものである。 |
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(2)災害の発生のもとになった直接原因と,更に直接原因を導いた間接原因の因果関係を説明したものに,ハインリッヒの「三つの駒」がある。 不適切 |
災害防止の急所 災害発生要因を調べてみると,次の三つに分類できる。 ①軽はずみ,悪ふざけ,ルール無視等の不安全行動によるもの。 ②機械設備,機工具の不備や整理・整とんの不足等,不安全状態によるもの。 ③地震,落雷,風水害等,不可抗力によるもの。 災害発生と不安全な状態及び不安全な行動の関係は,次の「災害発生の要因」のようになっている。 災害が発生する過程は,ハインリッヒの五つの駒が示すように,間接原因が引き金となって直接原因を導き,事故,災害へとつながっている。したがって,それそれの原因を取り除いていけば,災害は発生しないことになる。 間接原因を取り除くことは,不可能ではないが大変難しい。しかし,図のように直接原因は,一人ひとりの努力によって取り除くことができる。このことから,直接原因を取り除くことこそ,災害防止の急所といえる。 |
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(3)整埋とは,必要なものを置く場所と置き方を決めておき,必要なときに使いやすい状態にしておくこと。 不適切 |
整頓 |
(4)丸い物や転がりやすい物を置く時は,かませものをする。 |
適切
物の置き方,保管方法
①平らな場所で,安定のよい置き方,積み方をする。
②形の同じものはそろえて置き,重いもの,大きいものは下に置く。
③丸いもの,転がりやすいものには,かませものをする。
④長いもの,倒れやすいものは,横に寝かせる。
⑤種類別,寸法別,材料別,用途別等に区分する。
⑥小さいもの,パラのものは容器に入れる。
⑦つますき,引っ掛かり等のないように置き,通路にはみ出させない。
⑧次の場所には,物を置かないようにする。
建物の出入り口,非常口付近
階段,はしごの昇降口付近
配電盤,スイッチ・ポックスの前
消火器,消火栓等の防火設備付近
よって答えは(4)