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パラレル・シリーズ・ハイブリッド・システムを用いたハイブリッド車に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)整備のため取り外したサービス・プラグは,作業中に他のエンジニアが誤って接続しないように本人が携帯する。 |
(2)整備モード停止(解除)操作には,イグニション(スタート)・スイッチをOFFにする方法と専用の外部診断器のアクティブ・テストで切り替える方法がある。 |
(3)補機バッテリが上がっても,HVバッテリが正常であればハイブリッド・システムは始動する。 |
(4)READY(走行可能表示灯)ランプ点灯時には,エンジンを自動的に始動,停止するため,エンジンの点検・整備を行うときには整備モードに切り替える必要がある。 |
解く
(1)整備のため取り外したサービス・プラグは,作業中に他のエンジニアが誤って接続しないように本人が携帯する。 適切 |
サービス・プラグ取り扱い上の注意 高電圧系の配線・部品の点検・整備時は,高電圧回路を遮断するために,必ず,サービス・プラグを取り外し,外したプラグは,作業中に他のエンジニアが誤って接続することがないようにポケットに入れて携帯する。 |
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(2)整備モード停止(解除)操作には,イグニション(スタート)・スイッチをOFFにする方法と専用の外部診断器のアクティブ・テストで切り替える方法がある。 適切 |
整備モード停止操作 イグニション・スイッチをOFFにする。 *上記の方法以外に専用の外部診断器のアクティブ・テストで切り替える方法もある。 |
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(3)補機バッテリが上がっても,HVバッテリが正常であればハイブリッド・システムは始動する。 不適切 補機バッテリ上がり時の処置 補機バッテリが上がってしまうと,HV バッテリが正常であっても,ハイブリッド・システムが始動できず,走行不能になるため,以下の手順で処置をする。 補機バッテリは専用のバッテリのため,急速充電器は絶対に使用してはいけない。また,交換するときは,必ず専用のバッテリと交換しなければならない。
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(4)READY(走行可能表示灯)ランプ点灯時には,エンジンを自動的に始動,停止するため,エンジンの点検・整備を行うときには整備モードに切り替える必要がある。 |
適切
整備モード
ハイブリッド車は,停車中必要がないときにはエンジンを自動停止する。このため、点火時期の点検などで、停車中でもエンジンを連続運転させる必要がある場合は、システムを整備モードに切り替えて行う。
また、スピードメータ・テスタなどで前輪のみ回転させる場合も、スリップ制御を解除する必要があるため、整備モードに切り替えて行う。
よって答えは(3)