自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

平成23年3月実施1級小型問題12:パラレル・シリーズ・ハイブリッド・システムの点検・整備上の注意事項

パラレル・シリーズ・ハイブリッド・システムの点検・整備上の注意事項として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)補機バッテリには,専用のバッテリが採用されているため,急速充電器の使用が禁止されている。また,バッテリを交換する場合は,必ず,専用のものと交換しなければならない。

(2)絶縁被覆がない高電圧端子に触れる場合は,事前に絶縁手袋を着用し,テスタでその電圧が約0Vであることを確認する必要がある。

(3)エンジン・ルーム関係の点検・整備を行う場合は,エンジンが始動しないように,事前に整備モードへの切り替え操作を行う必要がある。

(4)高電圧のコネクタや端子に触れる場合は,サービス・プラグを抜いた後,5分間を経てインバータ内の高電圧コンデンサを放電させてから行う必要がある。

 

解く

 

(1)補機バッテリには,専用のバッテリが採用されているため,急速充電器の使用が禁止されている。また,バッテリを交換する場合は,必ず,専用のものと交換しなければならない。

適切

補機バッテリ上がり時の処置

補機バッテリが上がってしまうと,HV バッテリが正常であっても,ハイブリッド・システムが始動できず,走行不能になるため,以下の手順で処置をする。

補機バッテリは専用のバッテリのため,急速充電器は絶対に使用してはいけない。また,交換するときは,必ず専用のバッテリと交換しなければならない。

①シフト・レバーを P レンジにして,パーキング・ブレーキを掛ける。

②イグニション・キーを抜く。

③ 救援車の 12V バッテリと,自車の補機バッテリをブースタ・ケーブルを使用して、次の順序で接続する。

ⅰ)自車のバッテリの(+)端子   

ⅱ)救援車のバッテリの(+)端子   

ⅲ)救援車のバッテリの(-)端子

ⅳ)自車のラッゲージ・ドア・ストライカ

 

(2)絶縁被覆がない高電圧端子に触れる場合は,事前に絶縁手袋を着用し,テスタでその電圧が約0Vであることを確認する必要がある。

適切

高電圧回路の点検,整備上の注意

① 高電圧回路に関わる点検,整備を行うエンジニアには,労働安全衛生法第 59 条並びに労働安全衛生規則第 36 条により特別教育の受講が義務付けられている。

② 高電圧回路のワイヤ・ハーネス,コネクタは,オレンジ色で統一してある。

また, HV バッテリをはじめ高電圧に関わる部品には,「高電圧」のコーション・ラべルが張り付けてある。

これらの配線や部品には,不用意に手を触れてはならない。

③高電圧系統の点検,整備を行う場合は,絶縁手袋の着用,並びに,サービス・

プラグの取り外しなど,感電防止措置を確実に実施する。

④ 高電圧のコネクタや端子に触れるときには,サービス・プラグを抜いた後,5 分間を経てインバータ内の高電圧コンデンサを放電させてからにすること。

⑤絶縁手袋は使用前に,ひび・割れ・破れ・その他損傷がないことを,息を吹きこんで確認するが,息が漏れる場合は,絶対に使用しないこと。また,漏れない

場合にも,息を吹き込んだことにより,手袋の内部が湿潤しているため,少し時間をおいてよく乾燥させてから手袋を使用すること。湿潤した手袋は,絶対に使用してはならない。

⑥作業時はシャープ・ペンシルやスケールなど,落下して短絡の恐れがある金属製品を身に着けてはならない 。

⑦絶縁被覆がない高電圧端子に触れるときは,事前に絶縁手袋を着用し,テスタで電圧が約 0V であることを確認しなければならない。

⑧高電圧のコネクタや端子は,取り外し後,直ちに,絶縁テープで絶縁処置を施す。

⑨高電圧のネジ止め端子は,トルク不足,過大ともに不具合の原因になるため,規定トルクで確実に締め付けなければならない。

⑩高電圧系の作業中は,車両に「高電圧作業中・触るな」の標示を行うなど,他のエンジニアに注意を喚起する必要がある。

⑪高電圧系の作業後,サービス・プラグを接続する前に部品や工具の置き忘れ,高電圧端子の締め付け及びコネクタの接続状態などを再確認する。

 

(3)エンジン・ルーム関係の点検・整備を行う場合は,エンジンが始動しないように,事前に整備モードへの切り替え操作を行う必要がある。

不適切

整備モード

ハイブリッド車は,停車中必要がないときにはエンジンを自動停止する。このため、点火時期の点検などで、停車中でもエンジンを連続運転させる必要がある場合は、システムを整備モードに切り替えて行う。

また、スピードメータ・テスタなどで前輪のみ回転させる場合も、スリップ制御を解除する必要があるため、整備モードに切り替えて行う。

(4)高電圧のコネクタや端子に触れる場合は,サービス・プラグを抜いた後,5分間を経てインバータ内の高電圧コンデンサを放電させてから行う必要がある。

適切

 

よって答えは 3