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平成17年3月実施1級小型問題11:圧縮天燃ガス(CNG)自動車の構成部品の機能

11

圧縮天燃ガス(CNG)自動車の構成部品の機能に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)CNGレギュレータの安全弁は,高圧側の圧力が異常に高くなると開いて燃料を大気中に放出し,エンジン部品の保護を図っている。

(2)燃料遮断弁は,運転状況に応じてソレノイド・バルブをON,OFFさせてエンジンヘ燃料を供給したり止めたりする弁であり,安全性を考慮して弁構造は2段制御式が用いられている。

(3)燃料計の圧力の検出方法は,一般的に電気的方式が多く採用されている。

(4)手動燃料遮断弁は,燃料配管の途中に手動で燃料の遮断ができる弁を設けたもので,整備時には,この遮断弁より上流の燃料部品の点検等が行える。

 

解く

(1)CNGレギュレータの安全弁は,高圧側の圧力が異常に高くなると開いて燃料を大気中に放出し,エンジン部品の保護を図っている。

適切

CNGレギュレータ

CNGレギュレータは,図のようなもので,CNGボンべから高圧(約20MPa)で送られてきたCNG を適正噴射圧へ調整減圧するものである。主な構造は一次側レギュレータ室(高圧室)と二次側レギュレータ室に分かれ,それぞれの室に減圧用のレギュレータ・バルブ(圧力調整弁)が設けられている。図は 2 段減圧式CNGレギュレータを示しており,一次側レギュレータで約15MPaまで減圧し,二次側レギュレータで約 0.7MPaへ減圧させている。つまり,燃料は一次側から入り,二次側で適正噴射圧力に減圧され CNG インジェクタへ送られる。また,レギュレータ本体には燃料の温度を安定化させるため,エンジン冷却水が循環できる通路が設けられている。安全弁は高圧側の圧力が異常に高くなると開き,燃料を大気中に放出し,エンジン部品の保護を図っている。

(2)燃料遮断弁は,運転状況に応じてソレノイド・バルブをON,OFFさせてエンジンヘ燃料を供給したり止めたりする弁であり,安全性を考慮して弁構造は2段制御式が用いられている。

適切

燃料遮断弁

エンジンへの燃料供給装置及び安全装置として,運転状況に応じて,図のようにソレノイド・バルブを ON , OFF させて,エンジンへの燃料供給を行ったり,止めたりする弁である。燃料は極めて高圧であるため,安全性を考慮し弁構造は 2 段制御式が用いられている。

 エンジン停止時は,図(1)のようにソレノイド・バルブをOFFして燃料を遮断する。

 遮断弁の作動は,図(2)のようにソレノイドON直後はプランジャにより,パイロット・バルブのみ引き上げ,開口面積の小さい部分から燃料が出口側へ流れ出る。

次に出口側の圧力が上昇した後,図 (3)のようにメイン・バルブが開き全開状態となる。

(3)燃料計の圧力の検出方法は,一般的に電気的方式が多く採用されている。

適切

圧力(燃料)計

CNG自動車の燃料計は,液体燃料(ガソリンなど)系自動車と違い,図(1)に示すように圧力計が使用されている。圧力の検出方法は,一般的に電気的方式が多く採用されている。また,図(2) のような燃料残圧警告灯も内蔵されているものが多い。

CNG燃料の特徴として,CNGボンべ内の圧力は外気温により変化する。特に,充てん直後は,圧縮に伴うガス温度上昇により,ガス圧力が大きく(多目に)表示される。しかし,ガス温度の低下と共に,燃料計の圧力(指針)は低下する。この現象はガス漏れではないので留意しておく必要がある。

 

(4)手動燃料遮断弁は,燃料配管の途中に手動で燃料の遮断ができる弁を設けたもので,整備時には,この遮断弁より上流の燃料部品の点検等が行える。

不適切

下流

よって答えは4