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平成21年3月実施1級小型問題25:オート・エアコンに用いられるセンサに関する記述

25

オート・エアコンに用いられるセンサに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1)エバポレータ温度センサは,エバポレータ周辺の温度と目標設定温度との差を検出して,冷房・暖房モードにおけるエア・ミックス制御等の基本制御を行うためのメイン・センサとして利用される。

 

(2)日射センサには,光量が小さいときは抵抗値が大きく,光量が大きくなるに従い抵抗値が小さくなる負の光量特性をもつホト・ダイオードが用いられている。

 

(3)オート・エアコンECUは,圧力センサが冷媒ガス圧力の異常上昇を検出すると,コンデンサ・ファンを駆動させて冷媒サイクル内の各装置の破損を防止する。

 

(4)外気温度センサは,センサ本体を樹脂で固めて外気温度の変化に対して反応を敏感にしている。

 

解く

(1)エバポレータ温度センサは,エバポレータ周辺の温度と目標設定温度との差を検出して,冷房・暖房モードにおけるエア・ミックス制御等の基本制御を行うためのメイン・センサとして利用される。

不適切

内気(車室内)温度センサ

内気(車室内)温度センサは,車室内の温度と目標設定温度との差を検出して冷房・暖房モードにおけるエアコン・ユニットの基本制御を行うためのメイン・センサの役割をもっており,図(1)に示すアスピレータ型の基本的構造は,オート・エアコンの空調エア・ダクトにアスピレータ(絞り弁)部分を置き,空調エア・ダクトのエア流速でアスピレータ(絞り弁)先端部分に負圧を発生させて,車室内のエアを検知用空気流入口から吸い込み,温度センサに反応させて車室内温度の計測を行うものと,図(2)に示すファン型の基本的構造は,モータとファンにより強制的に車室内のエアを吸い込み,温度センサに反応させて車室内温度の計測を行うものである。

回路構成は,図に示すように温度の検出方法は水温センサと同じ回路構成で,アスピレータ型では,モータ駆動アンプ回路が不要なため温度センサ回路のみである。ファン型では,モータ駆動回路をもっており,ECUの駆動回路から駆動電圧が出力されると,モータ駆動アンプ回路で交流電圧に変換されてブラシレス・モータの駆動が行われる。

図は内気(車室内)温度センサの信号電圧特性である。

エバポレータ温度センサ

図に示すエバホレータ温度センサの構造は,薄膜樹脂で固められた構造で,オート・エアコン・クーリング・ユニットのエバポレータ温度の検出を行う。センサの役割は,エバホレータの凍結監視で,氷結によるエバポレータ能力の低下防止を図り,氷結の可能性が高い場合には,コンプレッサの駆動停止の判断などに利用されている。

回路構成は,図に示すように温度検出回路は,水温センサなどの温度センサ回路と同じ構成であるが,温度検出範囲の設定に違いがあり,図に示すようにエバホレータの温度変化範囲に対応できるように設定してある。

(2)日射センサには,光量が小さいときは抵抗値が大きく,光量が大きくなるに従い抵抗値が小さくなる負の光量特性をもつホト・ダイオードが用いられている。

適切

日射センサ

日射センサには,図のようなホト・ダイオード,光導電セル(CdS)などが用いられているが,ここでは,ホト・ダイオードの日射センサについて説明する。

ホト・ダイオードは,光量に応じて電流の流れを変化させる素子で,ダイオードの分類に属し発生光量の電流値を抵抗値→電圧値に変換して明るさを検出する。センサの取付場所は,一般に車外や車室内の光量を検出しやすい箇所に取り付けられている。

抵抗値の変化(光度抵抗特性)は,光量が小さいときは抵抗値が大きく,光量が大きくなるに従い抵抗値が小さくなる負の光量特性をもつホト・ダイオードが用いられている。

(3)オート・エアコンECUは,圧力センサが冷媒ガス圧力の異常上昇を検出すると,コンデンサ・ファンを駆動させて冷媒サイクル内の各装置の破損を防止する。

不適切

コンプレッサを停止

圧力センサの機能は,コンデンサなどの不具合で冷媒ガス圧力の異常上昇及び冷媒ガスの漏れによるガス圧力の異常低下などにより,ガス圧力の上限値又は下限値の閾値を超える場合には,コンプレッサの駆動停止を行い,冷媒サイクル内の各装置の破損を防止するためのフェイルセーフが働くようになっている。

 

 

(4)外気温度センサは,センサ本体を樹脂で固めて外気温度の変化に対して反応を敏感にしている。

不適切

鈍感

 

よって答えは2