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自動車整備士資格試験を解く

平成22年3月実施1級小型問題40:振動・騒音に関する故障診断の対処方法

振動・騒音に関する故障診断の対処方法として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)特定のエンジン回転速度で一定回転速度の電動ファンの回転時のみ「ウォーン,ウォーン」という波を打つ感じの音が発生したので,電動ファンのアンバランスとエンジンのトルク変動により発生するビート音と診断し,電動ファンを点検した。

 

(2)高速道路を走行中,100km/hでステアリング・ホイールの回転方向にほぼ一定レベルの周波数14.7Hzの振動が発生したため,タイヤ(直径60cm)のアンバランス点検を行った。

 

(3)4サイクル4気筒エンジンで,Dレンジのアイドル回転(900min-1)時に,ステアリング・ホイール及びシートに振動が発生し,周波数が30Hzだったためエンジンのトルク変動と診断し,エンジン・マウンティングを点検した。

 

(4)後輪駆動(FR車)の5速MT車で4速(直結),エンジン回転速度3000min-1で走行中に98Hzの車体振動が発生したため,プロペラ・シャフトのアンバランスの点検をした。

 

解く

(1)特定のエンジン回転速度で一定回転速度の電動ファンの回転時のみ「ウォーン,ウォーン」という波を打つ感じの音が発生したので,電動ファンのアンバランスとエンジンのトルク変動により発生するビート音と診断し,電動ファンを点検した。

適切

発生の仕組み(ビート音)

①電動ファンの羽にアンバランスがある場合

工ンジン回転速度が,ある回転速度になったとき,工ンジンのトルク変動による振動と電動ファンのアンバランスによる振動でピート音が発生する。

(例)電動ファンの回転速度(22000minー1)

()エンジン回転速度による振動周波数の相違(4気筒工ンジン)

・エンジン回転速度が1000min-1時のトルク変動による振動周波数

・エンジン回転速度が1200min-1時のトルク変動による振動周波数

したがって,上記(1),(2)式により,エンジン回転速度が約1000~1200min-1の領域で,電動ファンと工ンジンのトルク変動振動周波数に,約2~4Hzの差が生じて,ビート音となる。

 

(2)高速道路を走行中,100km/hでステアリング・ホイールの回転方向にほぼ一定レベルの周波数14.7Hzの振動が発生したため,タイヤ(直径60cm)のアンバランス点検を行った。

適切

(3)4サイクル4気筒エンジンで,Dレンジのアイドル回転(900min-1)時に,ステアリング・ホイール及びシートに振動が発生し,周波数が30Hzだったためエンジンのトルク変動と診断し,エンジン・マウンティングを点検した。

適切

・エンジン回転速度が900min-1時のトルク変動による振動周波数

(4)後輪駆動(FR車)の5速MT車で4速(直結),エンジン回転速度3000min-1で走行中に98Hzの車体振動が発生したため,プロペラ・シャフトのアンバランスの点検をした。

不適切

後輪駆動(FR車)の5速MT車で4速(直結),エンジン回転速度3000min-1でのプロペラ・シャフトのアンバランスの周波数

よって答えは4