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自動車整備士資格試験を解く

平成23年6月実施1級小型40:振動・騒音に関する故障診断の対処方法

振動・騒音に関する故障診断の対処方法として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)高速道路を走行中,100km/hでステアリング・ホイールの回転方向にほぼ一定レベルの周波数13.6Hzの振動が発生したため,タイヤ(直径65cm)のアンバランス点検を行った。

(2)走行路面に関係なく,特定のエンジン回転速度で“ボー”,“ウォーン”という耳に圧迫感のある連続音がしたので,こもり音と判断し,エンジン補機類の共振やアンバランスを点検した。

(3)後輪駆動(FR車)の5速MT車で4速(直結),エンジン回転速度3500min-1で走行中に116.6Hzの車体振動が発生したため,プロペラ・シャフトのジョイント角の点検をした。

(4)4サイクル4気筒エンジンで,Dレンジのアイドル回転(600min-1)時に,ステアリング・ホイール及びシートに振動が発生し,周波数が10Hzだったためエンジンのトルク変動と診断し,エンジン・マウンティングを点検した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

 

(1)高速道路を走行中,100km/hでステアリング・ホイールの回転方向にほぼ一定レベルの周波数13.6Hzの振動が発生したため,タイヤ(直径65cm)のアンバランス点検を行った。

適切

タイヤ(直径65cm)のアンバランス点検=タイヤの一次振動

タイヤの円周0.65×3.142.041

自動車の秒速=100÷3.6100/3.6

タイヤの1秒間当たりの回転数(=タイヤの一次振動)=100/3.6÷2.04113.609回転数/s≒13.6Hz

 

(2)走行路面に関係なく,特定のエンジン回転速度で“ボー”,“ウォーン”という耳に圧迫感のある連続音がしたので,こもり音と判断し,エンジン補機類の共振やアンバランスを点検した。

適切

 

こもり音の主な原因

振動強制力(②及び③はプロペラシャフト関係)

振動伝達部位

①エンジンの回転速度、往復部分のアンバランスやトルク変動

②プロペラシャフトのジョイント角による→1回転に2回発生

 トルク変動              (プロペラシャフト二次成分)

③プロペラシャフトのアンバランス→ 1回転に1回発生

                  (プロペラシャフト一次成分)

クラッチカバー及びディスクのアンバランス

⑤排気振動

⑥吸気振動

⑦タイヤのユニフォミティ不良→(1回転で何か所もある)

①駆動系のねじり振動の共振

②駆動系の曲げ共振

③エキゾーストパイプの共振

④エンジン補機類の共振

⑤リヤサスペンション系の共振

⑥ボディー外板の共振

 

 

 

 

(3)後輪駆動(FR車)の5速MT車で4速(直結),エンジン回転速度3500min-1で走行中に116.6Hzの車体振動が発生したため,プロペラ・シャフトのジョイント角の点検をした。

適切

 

プロペラ・シャフトのジョイント角によるトルク変動=1回転に2回発生

3500÷60×2116.66・・・

 

(4)4サイクル4気筒エンジンで,Dレンジのアイドル回転(600min-1)時に,ステアリング・ホイール及びシートに振動が発生し,周波数が10Hzだったためエンジンのトルク変動と診断し,エンジン・マウンティングを点検した。

不適切

4サイクル4気筒エンジンのエンジンのトルク変動は360°回転するごとに2回発生している。

よって

600÷60×22010Hz

 

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