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平成15年3月実施1級小型問題:ABSの構成部品の機能に関する記述

ABS(ABSとは,アンチロック・ブレーキ・システムのことをいう。以下同じ。)の構成部品の機能に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)フェイルセーフ・リレーは,故障検出時,ポンプ・モータ・リレーやモジュレータ・ユニットの電源を遮断するためのものである。

 

(2)モジュレータ・ユニットは,ABS・ECUからの信号を受け,各車輪に伝えるブレーキ液圧を制御している。

 

(3)ABS・ECUは,各車輪速センサからの信号を検知し,ABS制御信号をモジュレータ・ユニットに出力している。また,前輪のブレーキ液圧制御は,ロックしそうな左右いずれかの車輪速度を基準にして,左右同時に制御している。

 

 

(4)車輪速センサは,発電機形態のセンサが多く,車輪の回転部分に取り付けられた突起を持ったロータ部(ギヤ・パルサ)と,永久磁石に銅線を巻いたピックアップ・コイルで構成されている。

 

 

(解く)

 

(1)フェイルセーフ・リレーは,故障検出時,ポンプ・モータ・リレーやモジュレータ・ユニットの電源を遮断するためのものである。

適切

(2)モジュレータ・ユニットは,ABS・ECUからの信号を受け,各車輪に伝えるブレーキ液圧を制御している。

適切

スイッチング駆動アクチュエータ

ABSのモジュレータ・ユニットは,図に示すように各車輪へのプレーキ圧を制御するモジュレータ・パルプ,減圧制御時にプレーキ・フルードを一時蓄えるリザーバ,リザーバに蓄えられたプレーキ液をマスタ・シリンダへ戻すポンプとポンプ・モータなどから構成されている。

ABSでは,各リレーを介してモジュレータ・ユニットを駆動する。モータによりポンプを駆動して油圧を昇圧させ,モジュレータ・ユニット内のモジュレータ・パルプにより油圧の制御を行う。アクチュエータの作動としては,停止と駆動を比較的長い周期で行う場合と瞬間的に駆動と停止を行うアクチュエータがあり,駆動停止時には電圧なし,駆動時には,電源電圧の範囲で設定された一定電圧で駆動される。

ABSのモジュレータ・ユニットは,図に示すように各車輪へのプレーキ圧を制御するモジュレータ・バルプ,減圧制御時にプレーキ・フルードを一時蓄えるリザーバ,リザーバに蓄えられたプレーキ液をマスタ・シリンダへ戻すポンプとポンプ・モータなどから構成されている。

ABSでは,各リレーを介してモジュレータ・ユニットを駆動する。モータによりポンプを駆動して油圧を昇圧させ,モジュレータ・ユニット内のモジュレータ・バルブにより油圧の制御を行う。アクチュエータの作動としては,停止と駆動を比較的長い周期で行う場合と瞬間的に駆動と停止を行うアクチュエータがあり,駆動停止時には電圧なし,駆動時には,電源電圧の範囲で設定された一定電圧で駆動される。

(3)ABS・ECUは,各車輪速センサからの信号を検知し,ABS制御信号をモジュレータ・ユニットに出力している。また,前輪のブレーキ液圧制御は,ロックしそうな左右いずれかの車輪速度を基準にして,左右同時に制御している。

不適切

ABS制御

ECUは,図に示すように各車輪速センサからの信号によって車輪速度を検知し,すべての車輪速度をもとに車体速度を推定する。推定(又は疑似)車体速度をもとに車輪のスリップ率を計算し,目標スリップ率になるように,モジュレータ・ユニットのモジュレータ・パルプとポンプを作動させ,プレーキ液圧を制御する。前輪のプレーキ液圧は,左右独立に制御し,後輪はロックしやすい方(車輪速度が低い:ロー・セレクト)を基準にして左右同時に制御している。

(4)車輪速センサは,発電機形態のセンサが多く,車輪の回転部分に取り付けられた突起を持ったロータ部(ギヤ・パルサ)と,永久磁石に銅線を巻いたピックアップ・コイルで構成されている。

適切

パルス・ジェネレータ式

パルス・ジェネレータ式は,図のように4輪に取り付けられており,検出した信号電圧は,ECUに送られ,各車輪の速度や車体速度の計算に利用される。

構造は,図(2)のように発電機形態のセンサが多く,車輪の回転部に取り付けられたロータ部とピックアップ・コイルで構成され,それらの間には,エア・ギャップが設けられている。車輪の回転により,ギヤ・パルサの突起部が,ピックアップ・コイルの先端を通過することにより,磁東密度が変化して交流電圧が発生する。

よって答えは3