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ジーゼル・ノックに関する次の文章の(イ)と(ロ)に当てはまるものとして、下の組み合わせのうち、適切なものはどれか。
ジーゼル・ノックは、着火遅れ期間中の燃料噴射量が規定より(イ)なった場合や、冷間始動時などで自己着火が(ロ)場合に発生しやすい。
(イ)(ロ)
(1) 少なく 早まった
(2) 少なく 遅れた
(3) 多く 早まった
(4) 多く 遅れた
よって答えは(4)
ジーゼル・ノック
ジーゼル・エンジンは,前述したように,燃焼室内に噴射された燃料が可燃混合気をつくり,自己着火するまでに時間的な遅れを生じる。この着火遅れ期間に噴射された燃料が,自己着火後,急激に燃焼し,圧力が上昇するため,ガソリン・エンジンに比べると燃焼騒音が大きくなる。
ジーゼル・ノックは,この自己着火後の燃焼圧力及び圧力の上昇率が異常に高くなり,衝撃波を発生して,機械部分を激しく振動させる甲高い打音を伴う状態をいい,着火遅れ期間中の噴射量が規定より多くなった場合や,冷間始動時などで自己着火が遅れた場合などに発生しやすい。
ジーゼル・ノックを防ぐには,その発生の原因から見て,着火遅れ期間や,この期間中の噴射量が密接に関係する。したがって,噴射始めの噴射量を少なくしたり,冷間時の自己着火を容易にするために,予熱装置を設けるなどの工夫がなされているが,その他の方法としては,次のようなことが考えられる。
・着火性のよい(セタン価の高い)燃料を用いること。
・シリンダ内の温度を上げると。(圧縮圧力を高くすること。)
・冷却水の温度を適温にすること。
・噴射時期を適正にすること。
・燃料の噴射圧力及び噴霧状態を適正にすること。