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平成19年11月実施検定1級小型問題4:コモン・レール式高圧燃料噴射システム

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コモン・レール式高圧燃料噴射システムに関する次の文章の(イ)~(ニ)にあてはまる語句の組み合わせとして,適切なものは次のうちどれか。

 

『噴射圧力を高圧化することで液体の燃料を微粒化させ,微粒化したことで総表面積が大きくなり周囲の吸入空気や熱とよく触れることにより,良い燃焼状態になり(イ)の発生が低減する。さらに,微粒化したことで着火性が良くなるため噴射タイミングを(ロ)させることができ,着火遅れや燃焼時問が短くなることにより燃焼温度が(ハ)なるため,(ニ)の生成も低減できる。』

 

 

(1)(イ)PM (ロ)進角 (ハ)高く (ニ)NOx

(2)(イ)PM (ロ)遅角 (ハ)低く (ニ)NOx

(3)(イ)NOx (ロ)進角 (ハ)低く (ニ)PM

(4)(イ)NOx (ロ)遅角 (ハ)高く (ニ)PM

 

解く

 

『噴射圧力を高圧化することで液体の燃料を微粒化させ,微粒化したことで総表面積が大きくなり周囲の吸入空気や熱とよく触れることにより,良い燃焼状態になり(イ)の発生が低減する。さらに,微粒化したことで着火性が良くなるため噴射タイミングを(ロ)させることができ,着火遅れや燃焼時問が短くなることにより燃焼温度が(ハ)なるため,(ニ)の生成も低減できる。』

 

 

 概要

  ジーゼル・エンジンは,ガソリン・エンジンのようなノッキングを生じないため圧縮比を高くすることができる。さらに,吸気の絞りを行う必要がないため,ほとんどの領域で空気過剰の希薄燃焼になる。空気が多く希薄燃焼になるため,排気温度も低くエンジンの耐久性もあり, CO (一酸化炭素) , HC (炭化水素)の発生も極めて少ない。しかし,排気ガス中に O2 (酸素)が多く存在するので,ガソリン・エンジンに使用されている三元触媒が,多量の O2 による触媒の効率低下のために使えない。そのため NOx (窒素酸化物)の低減が難しい。また,ジーゼル・エンジンは,一種の層状燃焼であり,燃焼は燃料噴射近傍のところで行われ,局部的空気不足を生じやすく, PM ( Particulate Matter :粒子状物質)(注参照)生成の問題を生ずる。

 ジーゼル・エンジンでは,特に,排気ガス中に合まれる有害な大気汚染物質となる PM , NOx をそれぞれ低減させることが最も重要になってくる。 PM は,完全燃焼させることで低減させることができるが, NOx は,完全燃焼すると燃焼ガス温度が高くなるため,より多く生成される。この PM と NOx は,同時に両者を低減することは,困難な関係にある。

 この問題を解決するためには,コモン・レール式高圧燃料噴射システムのように噴射圧力を高圧化することで液体の燃料を微粒化させ,微粒化したことで総表面積が大きくなり周囲の吸入空気や熱とよく触れることになり,良い燃焼状態になり PM の発生が低減する。さらに,微粒化したことで着火性が良くなるため噴射タイミングを遅角させることができ,着火遅れや燃焼期間が短くなることにより燃焼温度が低くなるため,NOx  の生成も低減できる。

 コモン・レール式高圧燃料噴射システムでは,サプライ・ポンプで作られた高圧燃料をコモン・レールと呼ばれる高圧貯蔵室に蓄えており,エンジンの運転状態などを検出する各センサからの信号をもとにエンジン ECU が最適な噴射量と噴射時期を決定し,エレクトロニック・ドライビング・ユニット(以下, EDU という。)を介して電磁式インジェクタに通電することにより燃料を噴射している。

 

 

よって答えは2