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ピストン及びピストン・リングに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1) ピストン・へッド部には,騒音の低減を図るため,バルブの逃げを設けている。
(2) コンプレッション・リングは,シリンダ壁面とピストンとの間の気密を保つ働きと,燃焼によりピストンが受ける熱をシリンダに伝える役目をしている。
(3) ピストン・スカート部に条こん(すじ)仕上げをし,さらに樹脂コーティング又はすずめっきを施しているのは,混合気に渦流を発生させるためである。
(4) バレル・フェース型のピストン・リングは,しゅう動面がテーパ状になっており,シリンダ壁面と線接触するため,なじみやすく気密性が優れている。
解く
(1) ピストン・へッド部には,騒音の低減を図るため,バルブの逃げを設けている。
不適切
・圧縮圧力を高めるため、ピストン・ヘッド部にバルブの逃げを設けている。
(2) コンプレッション・リングは,シリンダ壁面とピストンとの間の気密を保つ働きと,燃焼によりピストンが受ける熱をシリンダに伝える役目をしている。
適切
コンプレッション・リングは、シリンダ壁面とピストンとの間の気密を保つ働きと、燃焼によりピストンか受ける熱をシリンダに伝える役目をしており、
(3) ピストン・スカート部に条こん(すじ)仕上げをし,さらに樹脂コーティング又はすずめっきを施しているのは,混合気に渦流を発生させるためである。
不適切
・ピストン・スカート部に条こん(すじ)仕上げをし、さらに樹脂コーティング又はすずめっきを施してオイルの保持を高め、初期なじみの向上、ピストンの焼き付き防止、騒音、摩擦などの低減を図っている。
(4) バレル・フェース型のピストン・リングは,しゅう動面がテーパ状になっており,シリンダ壁面と線接触するため,なじみやすく気密性が優れている。
不適切
バレル・フェース型
バレル・フェース型は、しゅう動面か円弧状になっており、初期なじみの際の異常摩耗が少なく、シリンダ壁面との油膜を一定に保つので、後述するスカッフ現象を防止する。また、燃焼(膨張)行程及ひ圧縮行程では、図のように燃焼ガスの圧力や圧縮圧力か、リングの上面と背面に加わるため、一層強くシリンダ壁面に密着して、ガス漏れや圧縮漏れを防ぐと共に、オイルりを防ぐ役目も果たしている。
なお、このリングは、一般にトップ・リングに用いられている。
テーパ・フェース型
テーパ・フェース型は、しゅう動面かテーパ状になっており、シリンダ壁面と線接触するため、なじみやすく気密性が優れている。また、上
昇行程ではオイルの上を滑り、下降行程では、オイルをかき落とす作用がある図は吸入行程時の作動を示す。
なお、このリングは、一般にセカンド・リングに用いられている
よって答えは（2）
