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表は,外部診断器を用いて計測した正常車と故障車とのデータである。このデータから考えられる故障車に関する記述として,不通切なものは次のうちどれか。なお,エンジンは,Lジェトロニック方式であり,電子制御式スロットル・バルブを用いている。
(1)正常車と比べて,エンジン回転速度に変化がなく,吸入空気量が少ないことからエア・フロー・メータの特性異常が考えられる。 |
(2)正常車と比べて,吸入管絶対圧力値が少し大きく,スロットル・バルブ開度も小さいことから,スロットル・バルブ以降からの「エア吸い」が考えられる。 |
(3)計測データから,エンジンECUの空燃比制御は正常に作動していると考えられる。 |
(4)計測データから,空燃比制御をリッチ側へ制御していると考えられる。 |
解く
計測項目
エンジン水温:正常
空燃比フィードバック補正(-25%~+25%):+21.9% 空燃比が大きいので燃料の増量補正している。
スロットル・バルブ開度:0.4%←0.8%:空燃比が大きいことからスロットルバルブを全閉にしている。
エンジン回転速度:7min-1高い
吸入空気量:1.75g/s←2.53g/s:吸気管圧力が高いので、吸入空気を吸い込む圧力が弱い
燃料噴射バルス幅:3.00ms←2.82ms:燃料増量
吸入管絶対圧力:44.0kPa←31.3kPa:スロットルバルブ以降高い空気圧
ダイアグノーシス・コード:なし
(1)正常車と比べて,エンジン回転速度に変化がなく,吸入空気量が少ないことからエア・フロー・メータの特性異常が考えられる。 不適切 |
吸気管圧力が正常時より高いので、吸入空気を吸い込む勢いが弱い |
(2)正常車と比べて,吸入管絶対圧力値が少し大きく,スロットル・バルブ開度も小さいことから,スロットル・バルブ以降からの「エア吸い」が考えられる。 適切 |
(3)計測データから,エンジンECUの空燃比制御は正常に作動していると考えられる。 適切 |
(4)計測データから,空燃比制御をリッチ側へ制御していると考えられる。 |
適切 |
よって答えは(1)