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クランク角センサに用いられるピックアップ・コイル式回転センサに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1) シグナルロータが回転すると,ピックアップ・コイルに交流電圧が発生する。
(2) ピックアップ・コイルに発生する交流電圧は,デジタル波形の信号である。
(3) ピックアップ・コイル式回転センサは,マグネット(永久磁石),コイル,コア(鉄芯)から構成されている。
(4) ピックアップ・コイルを通る磁力線の量は,シグナルロータの突起部がマグネットによってつくられる磁界を通過すると変化する。
解く
(1) シグナルロータが回転すると,ピックアップ・コイルに交流電圧が発生する。
適切
(2) ピックアップ・コイルに発生する交流電圧は,デジタル波形の信号である。
不適切
アナログ波形
(3) ピックアップ・コイル式回転センサは,マグネット(永久磁石),コイル,コア(鉄芯)から構成されている。
適切
(4) ピックアップ・コイルを通る磁力線の量は,シグナルロータの突起部がマグネットによってつくられる磁界を通過すると変化する。 ×
よって答えは(2)
参考
回転センサ
回転センサには,エンジンの回転速度及びクランク位置を検出するクランク角センサ,ピストンが圧縮上死点位置にある気筒を検出する気筒判別センサなどがあるが,センサの構造はほほ同じになるため,ここではクランク角センサについて説明する。
クランク角センサは,フライホイール・ハウジングあるいはクランク・シャフト・タイミング・ギヤ部に取り付けられており,センサの種類には,図に示すようにピックアップ・コイル式,磁気抵抗素子式などがあり,ピックアップ・コイル式はマグネット(永久磁石),コイル,コア(鉄芯)から構成されている。また,磁気抵抗素子式はマグネット(永久磁石),磁気抵抗素子内蔵ICから構成されている。

(イ)作動
(a)ピックアップ・コイル式
エンジンが回転すると,図に示すシグナルロータも回転し,シグナルロータの突起部がマグネットによってつくられる磁界を通過すると,シグナルロータとコアの間隔が変化するため,ピックアップ・コイルを通る磁カ線の量が変化し,ピックアップ・コイルに交流電圧が発生する。この交流電圧を信号としてECUに入力することで,ECUは図のようにこの信号(アナログ波形)を波形整形回路によってデジタル波形に変換している。

(b)磁気抵抗素子式
図(1)のように,磁気抵抗素子の前面にシグナルロータの突起部があるときには,マグネットから出た磁束が磁気抵抗素子を通るため磁気抵抗素子の抵抗値が増加する。一方,磁気抵抗素子の前面にシグナルロータの突起部がないときは,図(2)のように,マグネットから出た磁束は磁気抵抗素子を通らないため磁気抵抗素子の抵抗値は低下する。この抵抗値の変化により,クランク角センサに印加されている電圧も変化するので.その電圧変化を内部のICにて図(3)のように,パルス信号に変換してECUに入力している。
