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令和6年3月実施2級ガソリン問題34:鋼の熱処理に関する記述

34

鋼の熱処理に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。        

 

(1) 窒化とは,鋼を浸炭剤の中で焼き入れ,焼き戻し操作を行う加熱処理をいう。        

(2) 高周波焼き入れとは,高周波電流で鋼の表面層から内部まで全体を加熱処理する焼き入れ操作をいう。        

(3) 焼き戻しとは,焼き入れした鋼をある温度まで加熱した後,徐々に冷却する操作をいう。        

(4) 浸炭とは,鋼の表面層の炭素量を増加させて軟化させる操作をいう。        

 

解く

(1) 窒化とは,鋼を浸炭剤の中で焼き入れ,焼き戻し操作を行う加熱処理をいう。

不適切

部品表面に窒素酸化物層を作って硬化させることをいう。

鋼を500℃~520℃のアンモニアガスの中に入れ、50100時間加熱する。

硬化層は0.5mm以下と浅いが、浸炭硬化層より硬く、耐食性、耐摩耗性に優れていると共にガスが細かい部分にまでいきわたるという特徴がある。

窒化法には、ガス窒化、ガス軟窒化、塩浴軟窒化(タフトライド)、プラズマ窒化(イオン窒化)などがある。

 

(2) 高周波焼き入れとは,高周波電流で鋼の表面層から内部まで全体を加熱処理する焼き入れ操作をいう。

不適切

コイルに高周波を流し、部品の表面を高周波誘導電流による熱で急速加熱して焼き入れを行い硬化させる。

 

(3) 焼き戻しとは,焼き入れした鋼をある温度まで加熱した後,徐々に冷却する操作をいう。

適切

焼き入れした鋼は、内部応力のため硬くてもろい。そこで内部応力を除去し粘り強さを回復させるため、適度な温度に再加熱した後、空冷を行う。

 

(4) 浸炭とは,鋼の表面層の炭素量を増加させて軟化させる操作をいう。        

不適切

浸炭法とは炭素量の低い(0.23%以下)鋼を使用して、浸炭性雰囲気中で加熱し、表面層の炭素量を高める処理をすることをいう。

浸炭法は浸炭剤の種類により、固体浸炭、液体浸炭、ガス浸炭に分けられる。

 

 

よって答えは3