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防火・防災に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)燃焼の三要素(可燃物,酸素供給体,熱源)のうち,二つの要素が存在すれば,燃焼が行われる。
(2)固体の燃焼のうち蒸発燃焼は,固体の表面で高温を保ちながら燃焼するものをいう。
(3)消火器のラベルで黄色のものは,適用火災が電気火災(C火災用)であることを示している。
(4)消防法別表の第4類危険物の分類によると,ガソリン180リットル,軽油200リットルを保管する場合は,事前に市町村長等から「危険物貯蔵所,又は取扱所」として許可を受ける必要がある。
解く
(1)燃焼の三要素(可燃物,酸素供給体,熱源)のうち,二つの要素が存在すれば,燃焼が行われる。
不適切
燃焼するには,三要素が同時に存在することが必要で,この中の一つでも欠けると燃焼は起こらずまた,継続することもない。
したがって、火災の消火方法は、又は一部を取り除くことにある
(2)固体の燃焼のうち蒸発燃焼は,固体の表面で高温を保ちながら燃焼するものをいう。
不適切
表面燃焼
燃焼
気体の燃焼 |
内容 |
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定常燃焼 |
混合燃焼ーあらかじめ可燃性気体と空気が混合しているものが燃焼する 非混合燃焼ー可燃性気体が大気中に噴出して燃焼するもの |
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非定常燃焼 |
可燃性気体と空気の混合物が密閉容器中にある時に点火されると,燃焼の速さが急激に 増加して,爆発的に燃焼するもので,爆発燃焼ともいう。 |
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液体の燃焼 |
内容 |
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蒸発燃焼 |
石油等の可燃性気体は,液面から蒸発する可燃性蒸気が空気と混合して燃焼するので蒸発燃焼という。 |
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引火点,発火点 |
燃焼の下限界の温度を引火点という。また,液体が自然に燃焼し始める温度を発火点といい,整備工場で 中将使われるものは次のようになっている。
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個体の燃焼 |
内容 |
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表面燃焼 |
個体の表面で高温を保ちながら燃焼するもの(木炭,金属粉の燃焼等 |
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分解燃焼 |
個体が加熱されて熱分解が起こり,可燃性ガスが発生して燃焼するもの(木材,石炭,紙の燃焼等) |
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自己燃焼 |
分解燃焼のうち,空気を必要としないで,その物質中の酸素によって燃焼するもの(火薬,爆薬等) |
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蒸発燃焼 |
個体が加熱されて可燃性ガスが発生して燃焼するもの(ナフタリン,硫黄等) |
(3)消火器のラベルで黄色のものは,適用火災が電気火災(C火災用)であることを示している。
不適切
青色
(4)消防法別表の第4類危険物の分類によると,ガソリン180リットル,軽油200リットルを保管する場合は,事前に市町村長等から「危険物貯蔵所,又は取扱所」として許可を受ける必要がある。
適切
180/200+200/1000=0.9+0.2=1.1
参考
第四類危険物の保管指定数量(危険物の規制に関する政令別表第三:抜粋)
分類 |
品名 |
指定数量 |
第1石油類 |
ガソリン (アルコール) |
200ℓ (400ℓ) |
第2石油類 |
灯油 |
1000ℓ |
第3石油類 |
2000ℓ |
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第3石油類 |
(不凍液) ポリグリコールエーテル (ブレーキ液) |
4000ℓ |
第4石油類 |
エンジンオイル ミッションオイル デフオイル 塗料類 |
6000ℓ |
指定数量と聞くと多くの人は危険物第4類の数量を思い浮かべるかもしれませんが、危険物1類から6類までのすべての物質に指定数量は定められています。
指定数量が1倍以上であれば許可申請や危険物取扱者が必須など消防法の適用を受けますが、指定数量が1未満であれば市町村の火災予防条例の規制で済みます。
届 出
指定数量の5分の1以上(個人の住居において屋外に設置するタンクで、危険物を指定数量の2分の1以上)指定数量未満の危険物を貯蔵し、又は取り扱おうとする者は、あらかじめ、その旨を消防長に届け出なければならない。
よって答えは(4)