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自動車整備士資格試験を解く

平成19年11月実施検定1級小型問題1:センサに関する記述

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センサに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1)バキューム・センサ(圧力センサ)は,シリコン・チップ(ピエゾ素子)にひずみを与えることで、電圧が発生することを利用したもので,シリコン・チップに作用した圧力の大小による電圧変化で圧力値を検出する。

(2)水温センサに用いられているサーミスタは,温度によって発生電圧が変わる性質をもち,この電圧の変化は温度変化に対比しているため,冷却水温度の変化を電圧値の変化に置き換えて温度の検出を行うことができる。

(3)パルス・ジェネレータ式センサは,歯形のロータと永久磁石のコアにコイルを多重巻きしたピックアップ・コイルなどで構成され,ピックアップ・コイルの抵抗値の変化を電流の変化に置き換えて電圧を作り,増幅回路と波形整形回路などにより,それを信号電圧として用いている。

(4)O2センサは,排気ガス中の残存酸素濃度を検出し,空燃比が理論空燃比に対して小さい(濃い)か,大きい(薄い)かの信号をECUに入力する働きをしている。

 

解く

 

(1)バキューム・センサ(圧力センサ)は,シリコン・チップ(ピエゾ素子)にひずみを与えることで、電圧が発生することを利用したもので,シリコン・チップに作用した圧力の大小による電圧変化で圧力値を検出する。

不適切

 

圧力検出式

 圧力検出式には,バキューム・センサ(圧力センサ)などが該当し,ひずみ計式(金属や半導体のひずみによる抵抗率の変化を利用したもの)が多く用いられ,圧力反応素子には半導体が用いられている。このバキューム・センサ(圧カセンサ)は,半導体チップ(シリコン・チップ)にひずみを与えることで,抵抗値が変化するピエゾ抵抗効果(注参照)を利用したもので,半導体チップに作用した圧力の大小による抵抗変化で 液体,気体などがもっている圧力値を検出する。

 

(2)水温センサに用いられているサーミスタは,温度によって発生電圧が変わる性質をもち,この電圧の変化は温度変化に対比しているため,冷却水温度の変化を電圧値の変化に置き換えて温度の検出を行うことができる。

不適切

温度検出式

 温度検出式には,水温センサ,吸気温センサ,油温センサなどが該当し,センサ部には,サーミスタや測温抵抗体などが用いられている。サーミスタは,反応熱により抵抗値が変化する性質を利用しており,一般に温 度検出と自己発熱の性質を有しているため,高精度の検出には,自己発熱の補正が必要になる。測温抵抗体は,サーミスタと同じように温度によって抵抗値が変化する抵抗体で,サーミスタと比べ温度係数,温度抵抗 変化幅,リニア変化特性,温度抵抗値精度などの温度検出精度に優れた特徴を備えている。

 

(3)パルス・ジェネレータ式センサは,歯形のロータと永久磁石のコアにコイルを多重巻きしたピックアップ・コイルなどで構成され,ピックアップ・コイルの抵抗値の変化を電流の変化に置き換えて電圧を作り,増幅回路と波形整形回路などにより,それを信号電圧として用いている。

不適切

パルス・ジェネレータ式

 パルス・ジェネレータ式センサは,ロータと永久磁石のコアにコイルを多重巻きしたピックアップ・コイルなどで構成され,ピックアップ・コイルに発生する交流電圧を信号電圧として用いている。

 

(4)O2センサは,排気ガス中の残存酸素濃度を検出し,空燃比が理論空燃比に対して小さい(濃い)か,大きい(薄い)かの信号をECUに入力する働きをしている。

適切

O2センサ

 O2センサは,排気ガス中に含まれる酸素濃度を検出するもので,この酸素濃度を検出するこ とで空燃比(A/F)が理論空燃比に対し,小さい(濃い)か,大きい(薄い)かを判断する。

 O2センサは,円筒状のジルコニア素子の内外面に白金をコーティングしてあり,内側は大気と,外側は排気ガス接触できるようになっている。なお,ジルコニア素子は,活性化領域(例:360℃)を超えたとき,大気側と排気ガス側の酸素濃度差により,起電力を発生させる性質がある。

 

 

よって答えは4