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令和6年3月実施1級小型問題29:SRSエア・バッグに関する記述

29

SRSエア・バッグに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1)助手席エア・バッグのデュアル・インフレータは,第1燃焼室と第2燃焼室にそれぞれ着火装置のスクイブがあり,衝突(G)の大きさなどによりSRS・ECUが点火タイミングを制御し,同時に着火させるか,第1燃焼室のみを着火させて,エア・バッグに作用する圧力を発生させている。

 

(2)サイド・エア・バッグが作動した場合,衝突側の側面衝突センサを交換する必要があるが,SRS・ECUについては,SRS工ア・バッグ・システムの自己診断を行い,「SRS・ECUの内部異常」を示すダイアグノーシス・コードが検出されなければ再使用が可能である。

 

(3)シート・ベルトが急激に繰り出されるような前面衝突時では,ELRのロック機構が作動し,ロッキング・べースがフレーム・ギヤにかみ込むため,ロッキング・べースと一体のトーション・バーとボビンがロックする。

 

(4)乗員姿勢検知ユニットにおける乗員の有無やサイズの検出では,アンテナ(乗員姿勢検知センサ)から電波を放射する際,乗員の有無で出力電流が増減するため,複数のアンテナからの出力比の差を計算して乗員のサイズを検知しており,乗員がいるときは,いないときと比較して出力電流は大きくなる。

 

解く

(1)助手席エア・バッグのデュアル・インフレータは,第1燃焼室と第2燃焼室にそれぞれ着火装置のスクイブがあり,衝突(G)の大きさなどによりSRS・ECUが点火タイミングを制御し,同時に着火させるか,第1燃焼室のみを着火させて,エア・バッグに作用する圧力を発生させている。

不適切

デュアル・インフレータ

デュアル・インフレータは,金属容器に窒素ガス発生剤が入。た第1燃焼室と第2燃焼室にそれぞれ着火装置のスクイブがある。

第1燃焼室と第2燃焼室は,図のように衝突(G)の大きさなどによりSRS・ECUが点火タイミングを制御し,同時に着火させるか,又は第1燃焼室に着火させた後,ディレイ・タイムを設けて第2燃焼室に着火させ,エア・バッグに作用する圧力を制御している。

(2)サイド・エア・バッグが作動した場合,衝突側の側面衝突センサを交換する必要があるが,SRS・ECUについては,SRS工ア・バッグ・システムの自己診断を行い,「SRS・ECUの内部異常」を示すダイアグノーシス・コードが検出されなければ再使用が可能である。

不適切

衝突などにより,エア・バッグなどが作動した場合は,SRS・ECUを交換すること。また,サイド・エア・バッグが作動した場合は,SRS・ECUと衝突側の側面衝突センサを交換すること。作動していない場合は,SRS・ECU,側面衝突センサの外観,変形を点検し,それらがある場合は交換すること。

 

(3)シート・ベルトが急激に繰り出されるような前面衝突時では,ELRのロック機構が作動し,ロッキング・べースがフレーム・ギヤにかみ込むため,ロッキング・べースと一体のトーション・バーとボビンがロックする。

不適切

ロード・リミッタの作動

前面衝突時では,急激にベルトが繰り出されることにより,図(1)のようにELRのロック機構が作動し,パウルがフレーム・ギヤにかみ込むため,ロッキング・べース及びこれと一体のトーション・バーとボビンがロックする。

(4)乗員姿勢検知ユニットにおける乗員の有無やサイズの検出では,アンテナ(乗員姿勢検知センサ)から電波を放射する際,乗員の有無で出力電流が増減するため,複数のアンテナからの出力比の差を計算して乗員のサイズを検知しており,乗員がいるときは,いないときと比較して出力電流は大きくなる。

適切

(c)検出原理

図のような回路におけるアンテナから電波を放射する際,乗員(誘電体)の有無で出力電流が増減するため,シート表皮下に設置された複数のアンテナからの出力比の差を計算して乗員のサイズを検知している。

よって答えは4