自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

SRSエア・バッグ:平成24年3月実施1級小型問題29

自動車整備士資格の勉強始めました

 

SRSエア・バッグに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

(1)サイド・エア・バッグ・アセンブリの助手席乗員検知システムでは,シート表皮下に設置されたーつのアンテナからの出力で,乗員(誘電体)の有無と乗員のサイズを検知している。

(2)助手席エア・バッグのデュアル・インフレータには,第1燃焼室と第2燃焼室にそれぞれ着火装置のスクイブがあるが,衝突(G)の大きさなどによりSRS・ECUが点火タイミングを制御し,同時に着火させるか,又は第1燃焼室のみを着火させ,エア・バッグに作用する圧力を制御している。

(3)エア・バッグ及びサイド・エア・バッグを単体で点検する場合は,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから3分以上経過後であれば,抵抗測定に限って単体点検が可能となる。

(4)乗員姿勢検知ユニット内の乗員姿勢検知判定部は,誘電体である乗員の有無やサイズを検知し,助手席サイド・エア・バッグを作動できる状態か否かを判定して,SRS・ECUに信号を送るが,助手席サイド・エア・バッグを作動できない状態が2~3秒続くと,サイド・エア・バッグ警告灯を点灯させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

(1)サイド・エア・バッグ・アセンブリの助手席乗員検知システムでは,シート表皮下に設置されたーつのアンテナからの出力で,乗員(誘電体)の有無と乗員のサイズを検知している。

不適切

助手席乗員検知システム

乗員姿勢検知センサ

・乗員姿勢検知センサには,助手席シート・バック内部に装備された座高レベルを検出する座高検知センサと,不適切な姿勢で寝込んでいるかを検出する頭部検知センサとがある。

乗員姿勢検知センサの構造は,乗員姿勢検知ユニットからの出力電流を電波として放射するアンテナである。

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乗員姿勢検知ユニット

乗員姿勢検知ユニットは,助手席シート・バック内部の車両内側の位置にあり,乗員姿勢検知センサの出カ結果から助手席乗員の姿勢を検知し助手席のサイド・エア・バッグを作動させる状態か否かを判断し,SRS・ECUに信号を出力している。

検出原理

のような回路におけるアンテナから電波を放射する際,乗員(誘電体)の有無で出力電流が増減するため,シート表皮下に設置された複数のアンテナからの出力比の差を計算して乗員のサイズを検知している。

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制御ブロック

乗員姿勢検知ユニットは,図のようにアンテナに電流を出力して電波を放射し,アンテナへの出カ差を検出する。乗員姿勢検知判定部は,誘電体である乗員の有無やサイズを検知し,助手席サイド・エア・バッグを作動できる状態か否かを判定して,SRS・ECUに信号を送る。なお,助手席サイド・エア・バッグを作動できない状態が2~3秒続くと,コンビネーション・メータのサイト・エア・バッグ警告灯を点灯させる。

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(2)助手席エア・バッグのデュアル・インフレータには,第1燃焼室と第2燃焼室にそれぞれ着火装置のスクイブがあるが,衝突(G)の大きさなどによりSRS・ECUが点火タイミングを制御し,同時に着火させるか,又は第1燃焼室のみを着火させ,エア・バッグに作用する圧力を制御している。

不適切

デュアル・インフレ-タ

金属容器に窒素ガス発生剤が入った第1燃焼室と第2燃焼室にそれぞれ着火装置のスクイブがある。

1燃焼室と第2燃焼室は,図のように衝突(G)の大きさなどによりSRS・ECUが点火タイミングを制御し,同時に着火させるか,又は第1燃焼室に着火させた後,ディレイ・タイムを設けて着火させ,エア・バッグに作用する圧力を制御している。

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(3)エア・バッグ及びサイド・エア・バッグを単体で点検する場合は,イグニション・スイッチをOFFにし,バッテリ端子を外してから3分以上経過後であれば,抵抗測定に限って単体点検が可能となる。

不適切

整備

①それぞれの装置部品などは,絶対に分解しないこと。また,一度作動(展開)すると再使用はできない

②エア・バッグ,サイド・エア・バッグを単品で保管する場合は,図のようにパッド面(展開)を上にして保管すること(サイド・エア・バッグ・は、コーションラベルをはってある面か展開側となるため,取り付けボルトを下にして保管すること)。

一時的でも,パッド面を下にして置かないこと。また,エア・バッグ,サイド・エア・バッグの上に物を載せないこと。万一,エア・バッグが作動(展開)した場合,エア・バッグが飛び上がったり,物が飛んだりして危険である。

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③オイル,グリース,洗い油,水などが付着すると,内部が損傷して機能低下につながるため,付着させないこと

④高温(93以上)をさけ,熱源から離れた固く平らな場所に保管する'と

⑤単体での抵抗測定など電気的点検は,導通時の電流により作動(展開)する可能性があり大変危険であ絶対に行わないこと

⑥エア・バッグの脱着,点検,交換などの作業をする場合は,エア・バッグの正面で行わないで,図の〇印の位置(側面)で行うこと。万一,エア・バッグが作動した場合,身体に衝撃が加わり重大な傷害を引き起こす原因となる。

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(4)乗員姿勢検知ユニット内の乗員姿勢検知判定部は,誘電体である乗員の有無やサイズを検知し,助手席サイド・エア・バッグを作動できる状態か否かを判定して,SRS・ECUに信号を送るが,助手席サイド・エア・バッグを作動できない状態が2~3秒続くと,サイド・エア・バッグ警告灯を点灯させる。

適切