自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

タイヤ:平成24年3月実施1級小型問題20

自動車整備士資格の勉強始めました

 

タイヤに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)タイヤのユニフォミティとは,広い意味で剛性の均ー性,寸法の均ー性,荷重量の均一性に分類できる。

(2)エンベロープ特性とは,タイヤが路面の凹凸を包み込む性質のことで,この特性が悪いと,ハーシュネスの悪化の原因となる。

(3)タイヤに荷重のアンバランスがあると,タイヤの回転速度に比例した遠心力が発生し,振動強制力となるため,シェイクやハーシュネスの原因となる。

(4)ダイナミック・バランスとは,「タイヤが回転している状態でのバランス」のことで,調整する場合は,一般にタイヤの表裏二面で行う。

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

(1)タイヤのユニフォミティとは,広い意味で剛性の均ー性,寸法の均ー性,荷重量の均一性に分類できる。

適切

ユニフォミティ

ラン・アウト(振れ)

ラン・アウトは,寸法の均一性である。図のようにタイヤ半径方向と軸方向の振れがあり,それぞれラジアル・ラン・アウト(縦振れ)とラテラル・ラン・アウト(横振れ)という。

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 フォース・バリエーション

フォース・バリエーションは剛性の均一性のことで,それには,図 のように次の三つのフォース・バリエーションがある。

㋑ RFV (ラジアル・フォース・バリエーション)

・タイヤの半径方向(縦方向)の力の変動の大きさ

 

㋺ LFV (ラテラル・フォース・バリエーション)

・タイヤの幅方向(横方向)の力の変動の大きさ

 

㋩TFV (トラクティブ・フォース・バリエーション)

・タイヤの周方向(回転方向)の力の変動の大きさ

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バランス

回転する物体に,荷重のアンバランスがあると,回転速度の自乗に比例した遠心力が発生し,振動強制力となる。したがって,図 のように車速の増加の自乗に比例した振動強制力が発生し,シェイクやフラッタで生じることになる。このアンバランスは,タイヤ周上や,ホイールの荷重の不均一によって生じるが,タイヤとホイールの組み付け状態によっても影響される。

① スタティック・バランス(静的バランス)

② ダイナミック・バランス(動的バランス)

 

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(2)エンベロープ特性とは,タイヤが路面の凹凸を包み込む性質のことで,この特性が悪いと,ハーシュネスの悪化の原因となる。

適切

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(3)タイヤに荷重のアンバランスがあると,タイヤの回転速度に比例した遠心力が発生し,振動強制力となるため,シェイクやハーシュネスの原因となる。

不適切

回転速度の自乗に比例

(4)ダイナミック・バランスとは,「タイヤが回転している状態でのバランス」のことで,調整する場合は,一般にタイヤの表裏二面で行う。

適切

ダイナミック・バランスとは,タイヤが回転している状態でのバランスである。例えば,図 ( 1 )のようにタイヤの両端面の相対する位置に,アンバランス A , B があるとき,スタティック・バランスはつり合っていてもこのタイヤが回転すれば,アンバランス A , B に,それぞれ,遠心力 FA , FB が生じ,タイヤは,重心 G を中心に回転しようとする力(モーメント)を受け,タイヤ 1 回転で 1 回の周期の振動強制力となる。このアンバランスをなくすためには,アンバランス A , B の反対側 A’ , B’ に,それぞれ同じ重さのおもりを取り付けることで,実際には, ( 2 )のようにアンバランスは多数存在しているが,基本的に図の( 1 )の二つの A , B でのアンバランスに対応すればよいことになる,バランス調整時に,タイヤの表裏 2 面で行うのは,このためである。

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よって答えは 3