タイヤに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)ハーシュネスが発生した場合,振動周波数は80~300Hzであり,ラジアル・タイヤの四次成分と五次成分の固有振動数に関係がある。
(2)ラン・アウトとは,タイヤの寸法の均一性のことであり,タイヤの半径方向の振れをラテラル・ラン・アウト(縦振れ)といい,タイヤの軸方向の振れをラジアル・ラン・アウト(横振れ)という。
(3)タイヤの振れの点検は,フラット・スポットの影響をなくすため,10~15分走行後,すぐにリフト・アップしてから行う。これは発熱した状態で,長時間駐車すると,タイヤが変形し,走行を始めたときに,タイヤの変形がボデーやステアリング・ホイールに不快な振動を与えることがあり,この現象を消すためである。
(4)LFVとはタイヤの半径方向(縦方向)のカの変動の大きさを,RFVとはタイヤの幅方向(横方向)のカの変動の大きさを,TFVとはタイヤの周方向(回転方向)のカの変動の大きさをそれぞれいう。
解く
(1)ハーシュネスが発生した場合,振動周波数は80~300Hzであり,ラジアル・タイヤの四次成分と五次成分の固有振動数に関係がある。
不適切
ハーシュネスは,30~60Hzの振動周波数をもち,ラジアル・タイヤでは,一次成分の固有振動数に関係がある。
ロード・ノイズは,80~300Hzの振動周波数をもち,バイアス・タイヤでは,一次成分と三次成分の固有振動数に関係がある。
(2)ラン・アウトとは,タイヤの寸法の均一性のことであり,タイヤの半径方向の振れをラテラル・ラン・アウト(縦振れ)といい,タイヤの軸方向の振れをラジアル・ラン・アウト(横振れ)という。
不適切
ラン・アウト(振れ) |
ラン・アウトは,寸法の均一性である。図のようにタイヤ半径方向と軸方向の振れがあり,それぞれラジアル・ラン・アウト(縦振れ)とラテラル・ラン・アウト(横振れ)という。 |
(3)タイヤの振れの点検は,フラット・スポットの影響をなくすため,10~15分走行後,すぐにリフト・アップしてから行う。これは発熱した状態で,長時間駐車すると,タイヤが変形し,走行を始めたときに,タイヤの変形がボデーやステアリング・ホイールに不快な振動を与えることがあり,この現象を消すためである。
適切
(4)LFVとはタイヤの半径方向(縦方向)のカの変動の大きさを,RFVとはタイヤの幅方向(横方向)のカの変動の大きさを,TFVとはタイヤの周方向(回転方向)のカの変動の大きさをそれぞれいう。
不適切
フォース・バリエーション |
フォース・バリエーションは剛性の均一性のことで,それには,図 のように次の三つのフォース・バリエーションがある。 ㋑ RFV (ラジアル・フォース・バリエーション) ・タイヤの半径方向(縦方向)の力の変動の大きさ
㋺ LFV (ラテラル・フォース・バリエーション) ・タイヤの幅方向(横方向)の力の変動の大きさ
㋩TFV (トラクティブ・フォース・バリエーション) ・タイヤの周方向(回転方向)の力の変動の大きさ
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よって答えは 3