自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

「再現手法」に関する記述:平成27年3月実施1級小型問題38

自動車整備士資格の勉強始めました

↑リンク腕試し過去問で

 

再現性の乏しい不具合に対する故障診断を実施する場合に,外的要因を車両停止状態において加えることで行う「再現手法」に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。


(1)雨天又は高湿度時に不具合が発生すると思われる車両において,水掛け法によりエンジン・ルーム内の温度や湿度を変えたい場合は,エンジン・ルームに直接水を掛ける手法がある。


(2)温間時に不具合が発生すると思われる車両において,冷熱法によりECUを加熱する場合は,ECUのふたを開けて90℃まで直接加熱する手法がある。


(3)電気負荷大のときに不具合が発生すると思われる車両において,ユーザの使用状況がショート・トリップが多く,充電不足が考えられる場合は,ヒ一夕・ブロワ,ヘッドランプ,リヤ・ウインド・デフォッガなどの電気負荷をすべてOFFにし,不具合の発生がないかを点検する手法がある。


(4)AT車のエンジン・ルーム内の配線に不具合がある場合に実施する加振法として,D及びRレンジでストール・テストを行う手法がある。

 

解く
(1)雨天又は高湿度時に不具合が発生すると思われる車両において,水掛け法によりエンジン・ルーム内の温度や湿度を変えたい場合は,エンジン・ルームに直接水を掛ける手法がある。
不適切
エンジン・ルームに直接水を掛けてはいけない。


(2)温間時に不具合が発生すると思われる車両において,冷熱法によりECUを加熱する場合は,ECUのふたを開けて90℃まで直接加熱する手法がある。
不適切
ECUなどのふたを開けて直接電子部品を加熱,冷却をしない

 

(3)電気負荷大のときに不具合が発生すると思われる車両において,ユーザの使用状況がショート・トリップが多く,充電不足が考えられる場合は,ヒ一夕・ブロワ,ヘッドランプ,リヤ・ウインド・デフォッガなどの電気負荷をすべてOFFにし,不具合の発生がないかを点検する手法がある。
不適切
ON


(4)AT車のエンジン・ルーム内の配線に不具合がある場合に実施する加振法として,D及びRレンジでストール・テストを行う手法がある。
適切

よって答えは(4)

再現テスト

加振法

振動により不具合が発生すると思われる場合

 

〔部品,センサ〕

推定不具合系統の部品,センサに指で軽く振動を与え不具合の発生がないか点検する。

注意:リレー類は,強い衝撃を与えるとポイントが開くことがある。

〔配線,コネクタ〕

配線を軽く上下,左右にゆすり,不具合の発生がないかを点検する。特に,配線ではコネクタの付け根,振動の支点,ボデーの貫通部を重点に点検する

サービスヒント

エンジン・ルーム内の配線の不具合で,エンジンのトルク反力で傾いたとき不具合が発生する場合がある。このような場合,AT車でD及びRレンジですとーる・テストを行うと再現することがある。

 

冷熱法

冷間時又は温間時に不具合が発生すると思われる場合

 

〔部品)

ヘア・ドライヤ,冷却剤を用いて,推定不具合の部品を加熱又は冷却し,不具合の発生がないか点検する。

注意・加熱する場合は,一般的な部品は60℃(手で触れる程度)(エンジンルーム80℃)以上にしない。

  ・ECUなどのふたを開けて直接電子部品を加熱,冷却をしない

〈参考〉冷却剤は,電子部品販売店で入手できる。

水かけ法

雨天又は高湿度時に不具合が発生すると思われる場合

 

〔車両〕

車両に水をかけ不具合の発生がないか点検する。

注意

・エンジン・ルームには直接水をかけないで,ラジエータ前面に霧吹き状に吹き付け,間接的に温度,湿度を変える。

・電子部品に直接水をかけない。

サービス・ヒント

車室内に雨漏れがある場合,雨水が配線を伝わってECU内部に入り込むこともある。したがって,雨漏れの前歴がある車両などは特に注意する必要がある。

その他

電気負荷大の時に不具合が発生すると思われる場合

(お客様の車の使用状況が短い距離が多く,充電不足が考えられるとき)

 

ヒータ・ブロワ,ヘッドランプ,リヤ・ウインド・デフォッガなどの電気負荷をすべてONにし,不具合の発生がないかを点検する。