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令和6年3月実施1級小型問題10:リニアDCブラシレス・モータ(三相交流の小規模のアクチュエータ)の駆動回路

10

電子制御式スロットル装置などに用いられている図1の駆動電圧波形をもつ図2のリニアDCブラシレス・モータ(三相交流の小規模のアクチュエータ)の駆動回路に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

(1)リニアDCブラシレス・モータの駆動速度は,ホール素子などのF/BセンサがU相,V相,W相の各相の電圧を検出することで算定される。

 

(2)リニアDCブラシレス・モータのCW駆動時にモータ駆動線に短絡(地絡)が発生した場合,シャント抵抗による診断回路により,マイコン閾値をアップ・エッジする電圧を検出して異常検知を行う。

 

(3)ECUは,駆動回路内のインバータで単相交流三相交流に変換している。また,マイコンの信号電圧に基づき,駆動回路でブラシレス・モータの回転方向と駆動力を制御している。

 

(4)リニアDCブラシレス・モータのCCW駆動時は,U相→V相,V相→W相,W相→U相の周期で電流が流れ,CW駆動時はU相→W相,W相→V相,V相→U相の周期で電流が流れる。

 

解く

(1)リニアDCブラシレス・モータの駆動速度は,ホール素子などのF/BセンサがU相,V相,W相の各相の電圧を検出することで算定される。

不適切

 回転位置検出には,この三相交流の入力タイミングに基づき,周波数に同期して回転するロータの回転位置を検出して,マイコンにフィードバックすることで算定している。

 駆動速度の検出には,ホール素子などのF/Bセンサを用いて,U相,V相,W相の各相の磁束を検出し,マイコンにフィードバックして三相交流を入力するタイミングを算定する。

 

(2)リニアDCブラシレス・モータのCW駆動時にモータ駆動線に短絡(地絡)が発生した場合,シャント抵抗による診断回路により,マイコン閾値をアップ・エッジする電圧を検出して異常検知を行う。

適切

(3)ECUは,駆動回路内のインバータで単相交流三相交流に変換している。また,マイコンの信号電圧に基づき,駆動回路でブラシレス・モータの回転方向と駆動力を制御している。

不適切

直流

回路の構成は,図のようにマイコンからの信号電圧によりECU内の駆動回路が働き,ECU内12V電源⇒駆動回路のインバータで三相交流(U相,V相,W相)に変換⇒駆動回路のTr1,,Tr2,Tr3(押出用)⇒アクチュエータのモータ⇒駆動回路のTr4,Tr5,Tr6(引込用)⇒ECU内のアース⇒ボデー・アースに電流を引き込む回路が構成され,アクチュエータが駆動する。

 CW駆動は,図2一395のU相→V相,V相→W相,W相→U相の周期で電流が流れ,CCW駆動は,U相→W相,W相→V相,V相→U相の周期に電流が流れる。

すなわち,CW駆動からCCW駆動,又はCCW駆動からCW駆動になるときには,各二相に流れる電流の向き(各二相に掛かる電圧の極性)と順序が変化してモータが逆回転する。

 マイコンの信号電圧に基づき,駆動回路でこのCWとCCWの切り替えを行い,ブラシレス・モータの回転方向と駆動力が制御される。

 

 

(4)リニアDCブラシレス・モータのCCW駆動時は,U相→V相,V相→W相,W相→U相の周期で電流が流れ,CW駆動時はU相→W相,W相→V相,V相→U相の周期で電流が流れる。

不適切

CCWCW

よって答えは2