デジタル式サーキット・テスタ:令和3年3月実施1級小型問題3
デジタル式サーキット・テスタに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)クレスト・ファクタ3未満の真の実効値方式のデジタル式サーキット・テスタを使用して,デューティ比5%のパルス矩形波の交流電圧を測定する場合は,測定精度許容範囲外のため,正確な数値は表示されない。
(2)最大入力電圧が「1000V DC及び1000V・rmsAC」と表示されているテスタの場合は,直流電圧は1000Vまで許容できることを表し,交流電圧も実効値(RMS)で1000Vまで許容できることを表している。
(3)テスタの直流電圧表示値が4.0000Vのとき,直流電圧計の性能表に確度が5vレンジで「0.025+5」と記載されていた場合の実際の電圧値は,3.9985V~4.0015Vの範囲になる。
(4)電源電圧が5Vで,抵抗値2MΩの抵抗2個を直列に接続した回路において,片方の抵抗の両端に内部抵抗11MΩのテスタ(電圧計)を接続したとき,計算で求められるテスタの表示値は,約2.1414Vになる。
解く
(1)クレスト・ファクタ3未満の真の実効値方式のデジタル式サーキット・テスタを使用して,デューティ比5%のパルス矩形波の交流電圧を測定する場合は,測定精度許容範囲外のため,正確な数値は表示されない。
適切
(2)最大入力電圧が「1000V DC及び1000V・rmsAC」と表示されているテスタの場合は,直流電圧は1000Vまで許容できることを表し,交流電圧も実効値(RMS)で1000Vまで許容できることを表している。
適切
最大入力電圧は,デジタル・テスタに加えられる電圧の最大値を表し,「1000V DC 及び 1000V・rms AC 」などと表示され,直流電圧は 1000V まで許容できることを表し,交流電圧も実効値( RMS ) で 1000V まで許容できることを表している。
(3)テスタの直流電圧表示値が4.0000Vのとき,直流電圧計の性能表に確度が5vレンジで「0.025+5」と記載されていた場合の実際の電圧値は,3.9985V~4.0015Vの範囲になる。
適切
4.0000×0.00025+0.0005=0.0015
4.0000±0.0015=3.9985V~4.0015V
(4)電源電圧が5Vで,抵抗値2MΩの抵抗2個を直列に接続した回路において,片方の抵抗の両端に内部抵抗11MΩのテスタ(電圧計)を接続したとき,計算で求められるテスタの表示値は,約2.1414Vになる。
不適切
抵抗2MΩと直流出圧系の内部抵抗11MΩの合成抵抗は、
抵抗R1と直流電圧計の内部抵抗が合成された測定電圧は、電源電圧5Vを22/13MΩと抵抗(R2)の2MΩで分圧し、22/13MΩの両端に発生する電圧を表示する。
よって答えは 4