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自動車整備士資格試験を解く

平成20年3月実施1級小型問題3:外部診断器の機能

3

ISO及びSAEの規格に準拠した外部診断器の機能に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1)外部診断器が表示するダイアグノーシス・コードは,アルファベット1文字と3桁の数字表示となっており,車両の異常系統を表している。

(2)エンジンECUのダイアグノーシス・コードを外部診断器で消去すると,ダイアグノーシス・コード,フリーズ・フレーム・データ及びエンジンECUの学習値が消去されるので,ECUは初期状態に戻る。

(3)学習値はECUが異常を検出したときにダイアグノーシス・コードと同時に車両の状態を記憶したデータのことで,外部診断器で読み出すことができる。

(4)アクティブ・テストとは,本来,一定の条件が成立しなければ作動や停止をしないアクチュエータを,外部診断器で強制的に作動や停止をさせるテストのことをいう。

 

 

解く

 

(1)外部診断器が表示するダイアグノーシス・コードは,アルファベット1文字と3桁の数字表示となっており,車両の異常系統を表している。

不適切

 外部診断器は,ダイアグノーシス・コードを読み取り,画面表示することができ,ダイアグノーシス・コードは,ISO及びSAE(アメリ自動車技術会)の規格に準拠したアルファべット1文字と4桁の数字で表示されている。

 

(2)エンジンECUのダイアグノーシス・コードを外部診断器で消去すると,ダイアグノーシス・コード,フリーズ・フレーム・データ及びエンジンECUの学習値が消去されるので,ECUは初期状態に戻る。

不適切

ダイアグノーシス・コードの消去方法で,ヒューズを抜く又はバッテリのマイナスを外した場合,ECUの学習値や時計,ラジオ等のメモリまでリセットされてしまう場合があるが,外部診断器でコード消去を行うと,ダイアグノーシス・コードとフリーズ・フレーム・データのみの消去が可能となり,二次的な時計,ラジオなどの調整は必要ないという利点がある。

 

 

(3)学習値ECUが異常を検出したときにダイアグノーシス・コードと同時に車両の状態を記憶したデータのことで,外部診断器で読み出すことができる。

不適切

 

フリーズ・フレーム・テータの出力

外部診断器は,ECUがダイアグノーシス・コードを記憶したときの車両の状態を読み取ることができる。

これをフリーズ・フレーム・データと呼び,ダイアグノーシス・コード記憶時,車両が走行中か停止していたのか,暖機前か後か,フィードバック状態はどうかなどが分かり,再現テストを効率よく行うことができる。

また,入庫時,再現しない不具合の場合でも,フリーズ・フレーム・データからダイアグノーシス・コードを記憶したときの車両状態を確認することができるので,問診との総合判断で不具合を特定しやすくなる。

 

(4)アクティブ・テストとは,本来,一定の条件が成立しなければ作動や停止をしないアクチュエータを,外部診断器で強制的に作動や停止をさせるテストのことをいう。

適切

 

アクティブ・テスト

 本来,一定の条件が成立しなければ作動しないアクチュエータ(各種バキューム・スイッチング・バルブ,ソレノイドなど)を,作動条件にかかわらず作動させることができる。したがって,実走行を行わず,車両を停止させた状態で確認でき,故障診断の効率が向上する。また,停車状態で点検できるため,安全性も向上する。

 例えば,ABSのブレーキ・アクチュエータ作動点検を行う場合,停止した状態でモータ及びソレノイド・バルブを強制的に駆動させることにより,制御系の不具合か,モータもしくはソレノイド・バルブの不具合か を確認することができる。

 

 

よって答えは1