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自動車整備士資格試験を解く

平成22年3月実施1級小型問題27:スチール・ベルト式無段変速機(CVT)に関する記述

スチール・ベルト式無段変速機CVT)に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

 

(1)運転条件に応じたライン・プレッシャを,プライマリ・プーリの油圧室にかけ,スチール・ベルトの動力伝達に必要なベルト張力を制御している。

 

(2)デューティ・ソレノイド・バルブは,AT・ECUからの信号により,OFFのときはフォワード・クラッチ,リバース・ブレーキ側へ,ONのときはトルク・コンバータのロックアップ・クラッチ側に油圧を切り替えている。

 

(3)前進・後退の切り替えは,トルク・コンバータとプライマリ・プーリの間に遊星歯車及び湿式多板装置を設け,この湿式多板装置を作動(締結,解放)させることで行っている。

 

(4)セカンダリ・プーリ及びプライマリ・プーリの固定シーブは,スチール・ベルトに対して,ともにトルク・コンバータ側に配置されている。

 

解く

 

(1)運転条件に応じたライン・プレッシャを,プライマリ・プーリの油圧室にかけ,スチール・ベルトの動力伝達に必要なベルト張力を制御している。

不適切

(1)運転条件に応じたライン・プレッシャを,セカンダリ・プーリの油圧室にかけ,スチール・ベルトの動力伝達に必要なベルト張力を制御している。

(2)デューティ・ソレノイド・バルブは,AT・ECUからの信号により,OFFのときはフォワード・クラッチ,リバース・ブレーキ側へ,ONのときはトルク・コンバータのロックアップ・クラッチ側に油圧を切り替えている。

不適切

参考

コントロール・バルブと役割

セカンダリ・バルブ

セカンダリ・バルブは, AT ・ ECU からの信号によりライン・プレッシャを制御し,スチール・ベルトによるトルクの伝達に必要なライン・プレッシャ(セカンダリ・プレッシャ)を発生させる。

プライマリ・バルブ

プライマリ・バルブは, AT ・ ECU からの信号によりプライマリ・プレッシャを制御し,スチール・べルトによる変速を制御している。

 ON ・ OFF ソレノイド・バルブ

ON ・ OFF ソレノイド・バルブは, AT ・ ECU からの信号により,油圧回路を切り替えるバルブで, OFF のときはフォワード・クラッチ,リバース・ブレーキ側へ, ON のときはトルク・コンバータのロックアップ・クラッチ側に油圧を切り替えている。

デューティ・ソレノイド・バルブ

デューティ・ソレノイド・バルブは, AT ・ ECU からの信号によりデューティ制御され,スリップ・コントロール・バルブを制御して,フォワード・クラッチ,リバース・ブレーキとロックアップ・クラッチの締結,解放を行っている。

クラッチ・プレッシャ・バルブ

クラッチ・プレッシャ・バルブは,ライン・プレッシャを減圧してロックアップ制御,クラッチ制御に要する圧力(クラッチ・プレッシャ)を発生させている。

スリップ・コント口ール・バル

クラッチ・プレッシャをデューティ比に応じた圧力(スリップ・コントロール・プレッシャ)に調圧している。

ルブリケーション・バルブ

潤滑圧が過大になるのを防止している。

スイッチ・バルブ

 ON ・ OFF ソレノイド・バルブからの作動圧により回路を「フォーワード・クラッチ&リバース・ブレーキ制御側」と「ロックアップ制御側」に切り替えている。

マニュアル・バル

各セレクト・ポジションに応じて回路を切り替え,クラッチ・プレッシャをフォワード・クラッチ,リバース・ブレーキに配送している。

リバース・シグナル・バル

各セレクト・ポジションに応じて回路を切り替え,フォワード時とリバース時でクラッチ・プレッシャに差圧を発生させている。

また, P , R レンジでの ON ・ OFF ソレノイド・バルブのフェイルセーフ時のロックアップ誤作動を防止している。

 

 

 

(3)前進・後退の切り替えは,トルク・コンバータとプライマリ・プーリの間に遊星歯車及び湿式多板装置を設け,この湿式多板装置を作動(締結,解放)させることで行っている。

適切

(4)セカンダリ・プーリ及びプライマリ・プーリの固定シーブは,スチール・ベルトに対して,ともにトルク・コンバータ側に配置されている。

不適切

よって答えは(3)