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平成21年3月実施1級小型問題30:「重りとばね」の振動系に関する記述

30

図に示す「重りとばね」の振動系に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)振動数とは,1秒間当たりの振動の回数を示し,単位にはHz(ヘルツ)を用いる。

 

(2)ばね定数が大きいほど,また重りの質量が小さいほど固有振動数が高い。

 

(3)重りを上から押して離すと,重りは固有の振動数で動く。

 

(4)外力の大きさによって振幅は変化し,その変化に比例して固有振動数も変化する。

 

 

解く

(1)振動数とは,1秒間当たりの振動の回数を示し,単位にはHz(ヘルツ)を用いる。

適切

振動数

振動数(以下,振動周波数という。)は,一般にfの記号で表し,1秒間当たりの振動(周波)の回数を示し,単位はHz(ヘルッ)を用いる。図(3)は振動周波数が1Hz,

図(4)は振動周波数が3Hzであることを示している。

(2)ばね定数が大きいほど,また重りの質量が小さいほど固有振動数が高い。

適切

(3)重りを上から押して離すと,重りは固有の振動数で動く。

適切

自由振動と固有振動数

ばねと重りが,図のような振動系の場合,重りを引っ張って離すと,重りはその振動系固有の振動周波数で動き始める。この振動を自由振動と呼び,また,その振動周波数を固有振動数という。すなわち,図(1)のように,重りを少し引っ張ったとき(図の実線)と,大きく引っ張ったとき(図の破線)では,振幅(ここでは上下動の長さ)は変わるが振動周波数は変わらない。また,ばねの強さを変えたり,重りの質量を変えると振動周波数は変わり,図(2)のように,ばねの強さを強くしたり,重りを小さくすれば図(1)に比べて振動周波数は増加する。

(4)外力の大きさによって振幅は変化し,その変化に比例して固有振動数も変化する。

不適切

よって答えは4