CAN通信:令和2年3月実施1級小型問題4
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CAN通信に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)CAN通信の「メッセージ」のデータ構成の「コントロール・フィールド」は,メッセージの信号量を表し,「識別子フィールド」は,複数のメッセージが同時に送信されそうになったときの優先順位を表す。 |
(2)バス・ラインの断線,短絡及び終端抵抗の点検は,サーキット・テスタでは行えないため,オシロスコープを使用する必要がある。これは,サーキット・テスタからの通電電流が回路に影響を与えるためである。 |
(3)CAN通信の「メッセージ」のデータ構成の「スタート・オブ・フレーム」は,メッセージの始まりを示し,「エンド・オブ・フレーム」は,メッセージ間の区切りを表す。 |
(4)デジタル信号を作るにあたって,信号線間の電圧差を用いる方式のものをシングル・エンドといい,信号線と信号アース線間の電圧差を用いる方式のものをディファレンシャル・エンドという。 |
解く
(1)CAN通信の「メッセージ」のデータ構成の「コントロール・フィールド」は,メッセージの信号量を表し,「識別子フィールド」は,複数のメッセージが同時に送信されそうになったときの優先順位を表す。
適切
(2)バス・ラインの断線,短絡及び終端抵抗の点検は,サーキット・テスタでは行えないため,オシロスコープを使用する必要がある。これは,サーキット・テスタからの通電電流が回路に影響を与えるためである。
点検・整備の対応として車載式故障診断装置には,通信異常,バス・ラインの異常の検知及び ECU の診断機能が組み込まれ, CAN 通信システムと ECU ごとにダイアグノーシスが設定されている。 CAN 通信システムにトラブルが発生した場合は,ダッシュ・ボードのメータ・パネル又はモニタ・ディスプレイなどでトラブル発生の警告を行う。
警告システムは,該当装置によって様々で,ダイアグノーシス・コードなどのリストは,該当メーカの仕様及び手順に従い,専用外部診断器の活用が必須であるが,外部診断器以外の点検は,オシロスコープを活用した CAN バス・ラインへのノイズ混入とデジタル信号波形の確認が可能である。
この信号電圧波形の確認の点検は,目安程度のものであるが経験を積むと推測の領域は深くなる。また,サーキット・テスタによる点検では,バス・ラインの断線,短絡及び終端抵抗の確認が可能である。
不適切
適切な内容に訂正
(2)バス・ラインの断線,短絡及び終端抵抗の点検は,サーキット・テスタでは行える。
(3)CAN通信の「メッセージ」のデータ構成の「スタート・オブ・フレーム」は,メッセージの始まりを示し,「エンド・オブ・フレーム」は,メッセージ間の区切りを表す。
不適切
適切な内容に訂正
(3)CAN通信の「メッセージ」のデータ構成の「スタート・オブ・フレーム」は,メッセージの始まりを示し,「エンド・オブ・フレーム」は,メッセージの終わりを表す。
(3)CAN通信の「メッセージ」のデータ構成の「スタート・オブ・フレーム」は,メッセージの始まりを示し,「インタ・フレーム・スペース」は,メッセージ間の区切りを表す。
(4)デジタル信号を作るにあたって,信号線間の電圧差を用いる方式のものをシングル・エンドといい,信号線と信号アース線間の電圧差を用いる方式のものをディファレンシャル・エンドという。
不適切
適切な内容に訂正
(4)デジタル信号を作るにあたって,信号線間の電圧差を用いる方式のものをディファレンシャル・エンドといい,信号線と信号アース線間の電圧差を用いる方式のものをシングル・エンドという。
よって答えは(1)