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自動車整備士資格試験を解く

平成20年3月実施1級小型問題44:防火・防災の知識

44

防火・防災の知識に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)消火器に表示されている「適用火災」用のラベルのうち,青色のラベルの消火器はガソリンやオイル等油脂類の火災に使用される。

(2)自己燃焼とは,分解燃焼のうち,空気を必要としないでその物質中の酸素によって燃焼するものをいう。

(3)ガソリン100リットルとエンジン・オイル100リットルを貯蔵する場合は,「少量危険物貯蔵所」として,所轄の消防署に事前に届出する必要がある。

(4)消火器の耐用年数は,8年である。

 

解く

 

(1)消火器に表示されている「適用火災」用のラベルのうち,青色のラベルの消火器はガソリンやオイル等油脂類の火災に使用される。

不適切

 

(2)自己燃焼とは,分解燃焼のうち,空気を必要としないでその物質中の酸素によって燃焼するものをいう。

適切

 

気体の燃焼

内容

定常燃焼

混合燃焼ーあらかじめ可燃性気体と空気が混合しているものが燃焼する

非混合燃焼ー可燃性気体が大気中に噴出して燃焼するもの

非定常燃焼

可燃性気体と空気の混合物が密閉容器中にある時に点火されると,燃焼の速さが急激に

増加して,爆発的に燃焼するもので,爆発燃焼ともいう。

液体の燃焼

内容

蒸発燃焼

石油等の可燃性気体は,液面から蒸発する可燃性蒸気が空気と混合して燃焼するので蒸発燃焼という。

引火点,発火点

燃焼の下限界の温度を引火点という。また,液体が自然に燃焼し始める温度を発火点といい,整備工場で

中将使われるものは次のようになっている。

物質名

引火点(℃)

発火点(℃)

ガソリン

-43-20

300

軽油

5060

250

灯油

3060

250

個体の燃焼

内容

表面燃焼

個体の表面で高温を保ちながら燃焼するもの(木炭,金属粉の燃焼等

分解燃焼

個体が加熱されて熱分解が起こり,可燃性ガスが発生して燃焼するもの(木材,石炭,紙の燃焼等)

自己燃焼

分解燃焼のうち,空気を必要としないで,その物質中の酸素によって燃焼するもの(火薬,爆薬等)

蒸発燃焼

個体が加熱されて可燃性ガスが発生して燃焼するもの(ナフタリン,硫黄等)

 

 

 

(3)ガソリン100リットルとエンジン・オイル100リットルを貯蔵する場合は,「少量危険物貯蔵所」として,所轄の消防署に事前に届出する必要がある。

 

適切

100/200+100/60000.5+0.016660.5171

 

第四類危険物の保管指定数量(抜粋)

分類

品名

指定数量

第1石油類

ガソリン

ベンジン

(アルコール)

200

(400ℓ)

第2石油類

灯油

軽油

1000

第3石油類

重油

2000

第3石油類

エチレングリコール

(不凍液)

ポリグリコールエーテル

(ブレーキ液)

4000

第4石油類

エンジンオイル

ミッションオイル

デフオイル

塗料類

 6000

 

 

①貯蔵,又は取り扱う危険物の数量をそれぞれの指定数量で割って,その数値の和が,1.0以上の場合は,下記の手続きをした上で,貯蔵,取り扱いを行う。

・事前に所轄消防署から「危険物貯蔵所,又は取扱所」として許可を受ける。

危険物取扱者免許の資格を有する者の中から危険物の保安監督者を選任する。

・保安監督者の選任届,を所轄消防署に提出し受理してもらう。

②数値が,0.2以上1.0未満の場合は,「少量危険物貯蔵,又は取扱所」として,所轄消防署に事前に届出する。

③少量貯蔵,又は取扱所に表示する看板等については,所轄消防署の指導を受ける。

・危険物貯蔵所の構造は,取り扱い数量,周辺の建物によって制限される。

 

 

(4)消火器の耐用年数は,8年である。

適切

(消火器の点検)

消火器は耐用年数(8年)が決められている。設置した消火器の耐用年数が過ぎていないか点検すること。

 

よって答えは1