自動車の環境問題とその取り組みに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)アスベストは強じんで耐久性に優れ,現在も自動車のブレーキ,クラッチの摩擦材に使わしているが,この粉塵を吸い込むと健康を害するので将来は全廃するよう代替材料の研究が進めらしている。
(2)化石燃料の燃焼によって発生する物質の中で,特にC02は大都市を中心に大気汚染の原因となって呼吸障害等の原因となり,排出ガスの浄化,工場排煙のクリーン化等が行わしている。
(3)産業活動に伴う各種廃棄物や,使用済自動車からの廃棄物に含まれる有害物質等による土壌の汚濁や,水資源の汚濁等が問題になり,リサイクルの推進,リサイクルしやすい車の開発,廃棄物の量の削減等が行わしている。
(4)カー・エアコンに使用されているHFC134aが大気放出されると,成層圏のオゾン層が破壊されて有害な紫外線の増加による皮膚ガンの増加等が懸念されるが,HFC134aは自動車解体時等のフロン大気放出の抑止(回収,破壊)等は行わしていない。
解く
(1)アスベストは強じんで耐久性に優れ,現在も自動車のブレーキ,クラッチの摩擦材に使わしているが,この粉塵を吸い込むと健康を害するので将来は全廃するよう代替材料の研究が進めらしている。
不適切
アスベストは,強じんで耐久性に優れることから,車ではブレーキ,クラッチの摩擦材に使われてきたが,この粉じんを吸い込むと健康を害するので,現在は全廃されている。
(2)化石燃料の燃焼によって発生する物質の中で,特にC02は大都市を中心に大気汚染の原因となって呼吸障害等の原因となり,排出ガスの浄化,工場排煙のクリーン化等が行わしている。
不適切
化石燃料の燃焼によって発生する物質の中で,特にC02は世界的な地球温暖化の原因となっているため,燃料消費率の向上,クリーン・エネルギ車開発,エコ・ドライブの励行等が行われている。
(3)産業活動に伴う各種廃棄物や,使用済自動車からの廃棄物に含まれる有害物質等による土壌の汚濁や,水資源の汚濁等が問題になり,リサイクルの推進,リサイクルしやすい車の開発,廃棄物の量の削減等が行わしている。
適切
(4)カー・エアコンに使用されているHFC134aが大気放出されると,成層圏のオゾン層が破壊されて有害な紫外線の増加による皮膚ガンの増加等が懸念されるが,HFC134aは自動車解体時等のフロン大気放出の抑止(回収,破壊)等は行わしていない。
不適切
カー・エアコンに使用されているCFC12のフロンが大気放出されると,成層圏のオゾン層が破壊されて有害な紫外線の増加による皮膚ガンの増加等が懸念されるため,使用済自動車解体時等のフロン大気放出の抑止(回収,破壊)等が行われている。
よって答えは(3)
環境保全への取り組み
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環境問題 |
環境物質 |
取り組み内容 |
地球的問題 |
オゾン層の破壊 |
特定フロン(CFC12) |
使用済み自動車解体時,カー・エアコン修理時のフロン大気放出の抑止(回収,破壊)等 |
地球的問題 |
CO2 |
燃料消費率の向上,クリーン・エネルギ車開発,エコ・ドライブの励行等 |
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地球的問題 |
代替フロン(HFC134a) |
使用済み自動車解体時,カー・エアコン修理時のフロン大気放出の抑止(回収,破壊)等 |
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局地的問題 |
廃棄物 |
産業廃棄物 使用済み自動車 |
リサイクルの推進,リサイクルしやすい車の開発,廃棄物の量の削減等 |
局地的問題 |
大気汚染 |
排出ガス,焼却炉排煙等 |
排出ガスの浄化,工場排煙のクリーン化等 |
局地的問題 |
水質汚濁 |
工場排水等 |
オイル類,エンジン冷却水等の回収処理,工場排水浄化槽の設置等 |
局地的問題 |
粉塵 |
ディーゼル黒煙 アスベスト粉塵等 |
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局地的問題 |
騒音・振動 |
エンジン振動・騒音,排気騒音 タイヤ騒音等 |
エンジン本体の改良,エンジンルームの遮蔽,マフラの改良,タイヤ構造の改良等 |