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オシロスコープの基本知識:平成24年3月実施1級小型問題6

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オシロスコープの基本知識に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

(1)デジタル・ストレージ・タイプのオシロスコープの場合,静止画像で信号波形を観測することはできない。

(2)同期結合のうちDC(デーシー・カップリング)とは,直流結合のことで,同期信号の交流成分をカットして,直流信号のみで同期を掛けることができる。

(3)SLOPE(スロープ)とは,傾斜切り替えのことで,同期を掛ける傾斜の方向を選択することができる。

(4)掃引モードのうちNORM(ノーマル)とは,手動掃引のことで,同期が掛かったときのみ掃引するモードであるが,入力信号周波数が50Hz以下の場合は,同期を掛けることができない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

(1)デジタル・ストレージ・タイプのオシロスコープの場合,静止画像で信号波形を観測することはできない。

不適切

電子制御機構に関連する点検は,規定の電圧が正しく供給されているか否かを確認し,規定の電圧を与えたときに,その部品の作動が正常又は異常かの判断を行うことである。オシロスコープは,入出力信号を画面に波形として出力するもので,画面の縦軸に電圧の目盛りを,横軸に時間目盛りが表示されており,刻々と変化する入出力信号波形を時間的経過をもって観察することで,その部品の良否の判定を行うことができる機器である。

 オシロスコープで信号波形を観察する場合,最も大切なことは,入出力信号の良否を判定できるだけの波形精度をもっていることである。現在では,デジタル・ストレージ・タイプのオシロスコープが主流となり静止画像で信号波形を観測できることや,ある時間帯で測定した入出力信号を記憶波形として呼び出して再び活用することもできるようになり,電子制御部品の点検には,最も適した整備機器といえる。

 

(2)同期結合のうちDC(デーシー・カップリング)とは,直流結合のことで,同期信号の交流成分をカットして,直流信号のみで同期を掛けることができる。

不適切

DC:デーシー・カップリング

直流結合のこと,同期信号の直流から交流成分まで同期を掛けることができる

 

(3)SLOPE(スロープ)とは,傾斜切り替えのことで,同期を掛ける傾斜の方向を選択することができる。

適切

 

(4)掃引モードのうちNORM(ノーマル)とは,手動掃引のことで,同期が掛かったときのみ掃引するモードであるが,入力信号周波数が50Hz以下の場合は,同期を掛けることができない。

不適切

NORM:ノーマル

手動掃引のこと,同期が掛かったときのみ掃引するモード。入力信号周波数は50Hz以下のときに使用する。

 

 

よって答えは 3

 

オシロスコープに関係する主な略語の読み方と意味

 

基本用語

意味

感度

表示画面において,1目盛り当たりを表示するのに必要な電圧をいう。

掃引

画面の左から右に輝線(波形)を描くことをいう。

掃引時間

表示画面において,1目盛りを波形が移動する時間をいう。

略語の読み方

意味

VOLTS/Div:ボルト・パー・デビジョン

電圧/目盛のこと,垂直軸の一目盛あたりの電圧の単位。

SEC/Div:セコンド・パー・デビジョン

時間/目盛のこと,水平軸の一目盛あたりの時間の単位。

V MODE:バーチカル・モード

波形表示切り替えのこと,使用するチャンネルの状態を選択する。

SWEEP MODE:スイープ・モード

掃引切り替えのこと,掃引の方式を選択する。

SLOPE:スロープ

傾斜切り替えのこと,同期を掛ける傾斜の方向を選択する。

TRIG:トリガ・レべル

掃引を開始(同期を開始する)するトリガ信号の垂直軸のレべルのこと。

DATA POS:データ・ポジション

水平軸の同期位置のこと。

SOURCE:トリガ・ソース

同期信号切り替えのこと,トリガに使用する信号の選択をする。

H POS:ホリゾンタル・ポジション

水平位置のこと,波形を水平方向に移動する。

SCRL:スクロール

波形データの一部を表示する場合に表示部分を移動して表示すること。

FINE:ファイン

水平位置を微少移動すること。

<垂直軸モード(波形表示切り替え)>

 

CH1:チャンネル・ワン

CH 1に入力した信号を観測するモード。

CH2:チャンネル・ツウ

CH 2に入力した信号を観測するモード。

DUAL:デュアル・モード

CH 1とCH 2に入力した信号を観測するモード。

<掃引モード>

 

AUTO:オート

自動掃引のこと,同期レべルが外れているときや,無信号時でも掃引して,アース (OV)が確認できるモード。入力信号周波数50Hz以下では同期不可。

NORM:ノーマル

手動掃引のこと,同期が掛かったときのみ掃引するモード。入力信号周波数は50Hz以下のときに使用する。

<同期信号源>

 

 CH1

チャンネル1の信号で同期を掛けること。

 CH2

チャンネル2の信号で同期を掛けること。

EXT:エクスターナル

外部同期のこと,外部の信号で同期を掛けること。

<同期結合>

 

DC:デーシー・カップリング

直流結合のこと,同期信号の直流から交流成分まで同期を掛けること

AC:エーシー・カップリング

交流結合のこと,同期信号の直流信号をカットして,交流信号のみで同期を掛けることができる。

<その他>

 

RUN:ラン

波形取り込み可能な状態。

STOP:ストップ

波形保持状態(トリガが来ても波形を取り込まない状態)。

ROLL:ロール・モード

波形データを表示する場合,画面に新しいデータを次から次に表示し,その前のデータを送りながら,連続的に波形を表示するモードをいう。ロール・モードにするには, 同期メニュー・キーを選択して設定する。