ABSのダイアグノーシス・コードが表示される不具合とABSの故障診断に関する記述:平成30年3月実施1級小型問題38
ABSのダイアグノーシス・コードが表示される不具合とABSの故障診断に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)「マイコン診断」のダイアグノーシス・コードが表示される場合は,ABS・ECU内のマイコンの異常が考えられ,ABSの連続作動においても検出することがある。
(2)「パルサ診断」のダイアグノーシス・コードが検出された車両では,イグニション・スイッチをOFF後にエンジンを再始動してもABS警告灯は消灯しないが,走行テストを行い車輪速センサ信号が正常であれは,ABS警告灯は消灯する。
(3)4輪に195/55R15サイズのタイヤを装着している車両において, 4輪すべて新品の205/40R17サイズのタイヤに交換した場合は,タイヤの外径が変わったため,ABS・ECUは「異径タイヤ診断」のダイアグノーシス・コードを検出し,ABS警告灯を点灯させる。
(4)「車輪速センサ診断」のダイアグノーシス・コードが表示された車両において,一度イグニション・スイッチをONからOFFした後に,車速30Km/h以上で走行しても同一コードを検出しない場合は,ABS・ECUにノイズ(外乱信号)の入力があったことが推測される。
解く
(1)「マイコン診断」のダイアグノーシス・コードが表示される場合は,ABS・ECU内のマイコンの異常が考えられ,ABSの連続作動においても検出することがある。
適切
(2)「パルサ診断」のダイアグノーシス・コードが検出された車両では,イグニション・スイッチをOFF後にエンジンを再始動してもABS警告灯は消灯しないが,走行テストを行い車輪速センサ信号が正常であれは,ABS警告灯は消灯する。
不適切
適切な内容に訂正
(2)「パルサ診断」のダイアグノーシス・コードが検出された車両では,イグニション・スイッチをOFF後にエンジンを再始動してもABS警告灯は消灯しないが。走行テストを行い車輪速センサ信号が正常であっても,ABS警告灯は消灯しない。
パルサ診断は、車輪速センサが一定車速以上の時に、パルサ歯かけ診断をしている。
ダイアグノーシスコードを消去した後、車速30㎞/h以上で走行して再現テストを実施する。
ABS警告灯が点灯し、ダイアグノーシス・コード21~24を確認できた場合は、ダイアグノーシス・コードに該当する車輪速センサのパルサの歯かけ点検をする。
点灯しない場合は、一時的な信号消失などの異常があったと考えられる。
(3)4輪に195/55R15サイズのタイヤを装着している車両において, 4輪すべて新品の205/40R17サイズのタイヤに交換した場合は,タイヤの外径が変わったため,ABS・ECUは「異径タイヤ診断」のダイアグノーシス・コードを検出し,ABS警告灯を点灯させる。
不適切
各車輪速センサ信号の比較により検出しているので、比較できなければダイアグノーシス・コードは検出しない。
(4)「車輪速センサ診断」のダイアグノーシス・コードが表示された車両において,一度イグニション・スイッチをONからOFFした後に,車速30Km/h以上で走行しても同一コードを検出しない場合は,ABS・ECUにノイズ(外乱信号)の入力があったことが推測される。
不適切
同一コードを検出しない
二つの意味がある
コード自体を検出しない・・・ABS警告灯が点灯しない。:一時的な信号喪失などの異常があったと考えられる。
違う車輪速センサのコードを検出する・・・その条件下でその車輪速センサが異常
よって答えは(1)