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クランク角センサなどに用いられている図1の信号電圧特性をもつ図2の光学素子式センサ回路に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
問題補足
(1)ロータを回転させたとき,V3とV4に規定の信号電圧が発生し,かつ,等しければ,信号線は正常だと考えられる。V3とV4の電圧値が異なる場合,信号線の断線が考えられるが,信号線の接触抵抗の増大は考えられない。
(2)ロータを回転させたとき,V1とV2に規定の信号電圧が発生し,かつ,等しければ,信号線と信号アース線は正常だと考えられる。V1とV2の電圧値が異なる場合,信号線の断線及び信号アース線の断線が考えられるが,電源線の断線は考えられない。
(3)ロータを回転させたとき,V5とV6の電圧値が異なる場合は,信号アース線の断線が考えられるが,信号アース線の接触抵抗の増大は考えられない。
(4)ロータを回転させたとき,V1に規定の信号電圧が発生しない場合は,光学素子式センサの異常,電源線の断線,電源線の短絡(地絡)及びエンジンECU本体の異常が考えられるが,信号線の短絡(地絡)は考えられない。
解く
(1)ロータを回転させたとき,V3とV4に規定の信号電圧が発生し,かつ,等しければ,信号線は正常だと考えられる。V3とV4の電圧値が異なる場合,信号線の断線が考えられるが,信号線の接触抵抗の増大は考えられない。
不適切
信号線の断線が考えられる
信号線の接触抵抗の増大は考えられない。→考えられる
抵抗(R)はプルアップ抵抗である。
入力回路内の入力抵抗の値に接触抵抗が近づけば近づくほどV4の値は5Vより低くなり、V3との値もずれてくる。
考え方
プルアップ抵抗と入力回路の入力抵抗の差は無視できるほどの差があるため左図のように考えてよい。
しかし、右図のように接触抵抗が入力抵抗の大きさに近づくくらい増大すると分圧されて、5Vよりも低い電圧が入力される。
よってV3とV4に差が生じる。
(2)ロータを回転させたとき,V1とV2に規定の信号電圧が発生し,かつ,等しければ,信号線と信号アース線は正常だと考えられる。V1とV2の電圧値が異なる場合,信号線の断線及び信号アース線の断線が考えられるが,電源線の断線は考えられない。
適切
信号線の断線及び信号アース線の断線が考えられる
信号アース線の断線
電源線の断線:考えられない
(3)ロータを回転させたとき,V5とV6の電圧値が異なる場合は,信号アース線の断線が考えられるが,信号アース線の接触抵抗の増大は考えられない。
不適切
信号アース線の接触抵抗の増大:考えられる
(4)ロータを回転させたとき,V1に規定の信号電圧が発生しない場合は,光学素子式センサの異常,電源線の断線,電源線の短絡(地絡)及びエンジンECU本体の異常が考えられるが,信号線の短絡(地絡)は考えられない。
不適切
電源線の短絡(地絡):考えられる
エンジンECU本体の異常:考えられる
信号線
の短絡(地絡)は考えられる。
よって答えは(2)