自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

平成20年11月実施検定1級小型問題34:オート・エアコンのモード・モータ回路

34

図に示すオート・エアコンのモード・モータ回路において,MODE3の点検手順に関する次の文章の(イ)から(ニ)にあてはまる語句の組み合わせとして,適切なものは次のうちどれか。

①VENT,H/Dモード時,V3に電圧があり,B/L,HEAT,DEFモードにしてV3に電圧が(イ)場合は,モード・モータ不良の可能性がある。 

②B/L,HEAT,DEFモード時,V1に電圧が(ロ),V2に電圧が(ハ)場合は,V2とV1間の断線の可能性がある。 

③B/L,HEAT,DEFモード時,V2に電圧が(ニ)場合は,ECU不良の可能性がある。

 

 

(1)(イ)ない (ロ)あり (ハ)ない (ニ)ある

(2)(イ)ある (ロ)なく (ハ)ある (ニ)ない

(3)(イ)ある (ロ)あり (ハ)ない (ニ)ある

(4)(イ)ない (ロ)なく (ハ)ある (ニ)ない

 

解く

 

(1)(イ)ない (ロ)あり (ハ)ない (ニ)ある

(2)(イ)ある (ロ)なく (ハ)ある (ニ)ない

(3)(イ)ある (ロ)あり (ハ)ない (ニ)ある

(4)(イ)ない (ロ)なく (ハ)ある (ニ)ない

(イ)ある

(ロ)あり(ハ)ない

(二)ある

よって答えは3

 

 

 

平成20年11月実施検定1級小型問題33:「時々アイドリングが不安定になる。」ダイアグノーシス・コードは異常を示していない。

33

「時々アイドリングが不安定になる。」という自動車について点検したところ,表の結果が得られた。この結果から推定できるこの自動車の不具合原因として,適切なものは次のうちどれか。なお,ダイアグノーシス・コードは異常を示していない。

(1)O2センサの故障

(2)ISCVの空気通路の汚れ

(3)スロットル・ポジション・センサの故障

(4)水温センサの故障

 

解く

 

(1)O2センサの故障

0~1Vを繰り返しているのならば正常に働いている。

(2)ISCVの空気通路の汚れ

ISCV特性と水温が一致しない。

つまり気味だと仮定すると合点がいく。

(3)スロットル・ポジション・センサの故障

ダイアグが出るはず(故障という表現なので特性異常は出ないが・・・)

(4)水温センサの故障

ダイアグが出るはず(故障という表現なので特性異常は出ないが・・・)

 

よって答えは2

 

 

 

平成20年11月実施検定1級小型問題32:電子制御AT

32

図に示す回路において,表にある回路測定電圧から考えられる断線部位として,適切なものは次のうちどれか。

(1)A部

(2)B部

(3)C部

(4)D部

 

解く

(1)A部

(2)B部

(3)C部

(4)D部

 

よって答えは3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成20年11月実施検定1級小型問題31:エンジン不調/異常コードが出力されなかった

31

エンジン不調が発生したのでダイアグノーシス・コードを確認したところ,異常コードが出力されなかった。そこで外部診断器を使用して正常車と不具合車の点検を暖機後のアイドリング状態で行い,表の測定結果を得た。故障推定原因として,適切なものは次のうちどれか。なお,車両はLジェトロニック方式エンジン搭載車である。

(1)エア・フロー・メータ特性ずれ

(2)燃圧不良

(3)ISCV動き不良

(4)吸気系統への「エア吸い」

 

 

解く

(1)エア・フロー・メータ特性ずれ

(2)燃圧不良

(3)ISCV動き不良

(4)吸気系統への「エア吸い」

表より

O2センサデータより:空燃比大きい(薄い)

空燃比フィードバック値(%)より:燃料を増量する方向で最大限補正

エア・フロー・メータ特性ずれ:ならばO2センサデータは空燃比小さい(濃い)方向になる。

ISCV動き不良:仮に開状態で固着していたとしたら、エンジン回転数はもっと上昇している。

吸気系統への「エア吸い」:数値上でも吸入空気量は増えている。

燃料の増量を図っているのに、薄いまま→根本的に燃料の量が足りていない。

 

よって答えは2

 

 

 

 

 

 

 

 

平成20年11月実施検定1級小型問題30:ABS及びブレーキ・アシスト・システム

30

ABS及びブレーキ・アシスト・システムに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)軟らかい新雪路面を走行しているときは,車輪をロックさせない方が制動距離は短くなる。

(2)ABSを作動させた場合,車両を安定して停止させることができる。

(3)ABS・ECUが異常を検知した場合,ABSウォーニング・ランプを点灯させドライバーに知らせるとともにシステムの作動を禁止する。

(4)ブレーキ・アシスト・システムは,ブレーキ・ペダルの踏み込み速度と踏み込み量を演算し運転者の緊急停止の意志を推定して作動する。

 

 

解く

(1)軟らかい新雪路面を走行しているときは,車輪をロックさせない方が制動距離は短くなる。

不適切

タイヤをロックさせた方が制動距離が短くなる場合

( a )軟らかい新雪

 軟らかい新雪路面を走行しているときは,ロックさせたときの摩擦係数が最も大きいため,ロックさせた方が制動距離は短くなる。

( b )砂利道

 砂利道を走行中にタイヤをロックさせると,図  のようにタイヤの前方に砂利がたまった状態になるため制動距離が短くなる。

(2)ABSを作動させた場合,車両を安定して停止させることができる。

適切

ABS

一般的に車輪がロックすると前輪であれば操舵ができなくなり,後輪であれば車両は,非常に不安定な状態になる。 ABS は,濡れたアスファルト路面や氷雪路などの滑りやすい路面で急ブレーキを掛けても車輪がロックしないようにする装置で,下図 のように急ブレーキ時の車両の方向安定性と操縦性及び制動性能を確保している。

(3)ABS・ECUが異常を検知した場合,ABSウォーニング・ランプを点灯させドライバーに知らせるとともにシステムの作動を禁止する。

適切

ABS ウォー二ング・ランプ

ABS ウォーニング・ランプは,図 のような形をしておりメータ内に取り付けられている。 ABS 又は,ブレーキ・アシスト・システムに異常が発生したことを運転者にランプの.点灯にて警告する。

フェイルセーフ機能

スキッド ECU 本体,スキッド ECU の信号系統,ブレーキ・アクチュエータに異常が発生した場合は, ABS 及び VSCS ウォーニング・ランプを点灯させ, ABS ,ブレーキ・アシスト・システム,トラクション・コントロール.システム及び VSCS の作動を禁止する。

 

(4)ブレーキ・アシスト・システムは,ブレーキ・ペダルの踏み込み速度と踏み込み量を演算し運転者の緊急停止の意志を推定して作動する。

適切

ブレーキ・アシスト・システム

緊急時などで運転者がパニック状態のとき,ブレーキ・ペダルを速く踏み込むことができるが強く踏み込むことができない。また,こうした運転者は,制動後半時ブレーキ・ペダルを長く踏み続けられず制動力が低下してしまう。ブレーキ・アシスト・システムは,図のようにあまりブレーキ・ペダルを強く踏み込めない場合でも制動力を高めることができる装置である。

ブレーキ・アシスト・システムは,ブレーキ・ペダルが速く踏み込まれたとき,運転者の緊急制動の意志を推定し,ブレーキ・アクチュエータに内蔵されているマスタ・シリンダ圧力センサの出力から,ブレーキ・ペダルの踏み込み速度と踏み込み量を演算し,スキッド ECU が運転者の緊急停止の意志を推定して制動力を高め, ABS を含めたブレーキ性能を最大限に発揮させている。また,ブレーキ・アシスト・システム作動後に運転者が意識してブレーキ・ペダルを放した場合,アシスト量を減らすなど,運転者が違和感を感じさせないようにしている。

 

よって答えは1

 

 

 

 

 

 

平成20年11月実施検定1級小型問題29:オート・エアコンのリサーキュレーション・アクチュエータの作動

29

図に示すオート・エアコンのリサーキュレーション・アクチュエータの作動に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)RECモード時バー・ブラシがRECモード位置の状態)に,FRESH端子(Ⅴ)には電圧が発生している。

(2)FRESHモード時バー・ブラシがFRESHモード位置の状態)に,FRESH端子(Ⅴ)には電圧が発生していない。

(3)RECモードへの変更時,アクチュエータはRECモード位置方向にバー・ブラシを移動させ,REC端子が上限値をアップ・エッジする信号を感知するとモータを停止する。

(4)FRESHモードへの変更時,アクチュエータはFRESHモード位置方向にバー・ブラシを移動させ,REC端子が上限値をアップ・エッジし,FRESH端子が下限値をダウン・エッジする信号を感知するとモータを停止する。

 

解く

REC

(1)RECモード時バー・ブラシがRECモード位置の状態)に,FRESH端子(Ⅴ)には電圧が発生している。

適切

(2)FRESHモード時バー・ブラシがFRESHモード位置の状態)に,FRESH端子(Ⅴ)には電圧が発生していない。

適切

FRESH

(3)RECモードへの変更時,アクチュエータはRECモード位置方向にバー・ブラシを移動させ,REC端子が上限値をアップ・エッジする信号を感知するとモータを停止する。

不適切

下限値をダウン・エッジする信号

(4)FRESHモードへの変更時,アクチュエータはFRESHモード位置方向にバー・ブラシを移動させ,REC端子が上限値をアップ・エッジし,FRESH端子が下限値をダウン・エッジする信号を感知するとモータを停止する。

適切

よって答えは3

 

 

 

平成20年11月実施検定1級小型問題28:負の光量特性をもつホト・ダイオードを用いたオート・エアコンの日射センサ回路に関する記述

28

図に示す負の光量特性をもつホト・ダイオードを用いたオート・エアコンの日射センサ回路に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)日射センサの受けた光量が増すに従い,A点の電圧は高くなる。

(2)プルアップ抵抗Rを用いることにより,ECUは信号電圧の高い状態を正確に認識して固定させ,信号電圧のふらつきを防止する。

(3)ホト・ダイオードが検出する光量は,マイコンが検出できる電圧値に置き替えられる。

(4)抵抗Rsは日射センサに使用しているホト・ダイオードの特性を補正するためのものである。

 

解く

(1)日射センサの受けた光量が増すに従い,A点の電圧は高くなる。

不適切

低くなる

(2)プルアップ抵抗Rを用いることにより,ECUは信号電圧の高い状態を正確に認識して固定させ,信号電圧のふらつきを防止する。

適切

(3)ホト・ダイオードが検出する光量は,マイコンが検出できる電圧値に置き替えられる。

適切

(4)抵抗Rsは日射センサに使用しているホト・ダイオードの特性を補正するためのものである。

適切

 

よって答えは1

 

日射センサ

日射センサには,図のようなホト・ダイオード,光導電セル(CdS)などが用いられているが,ここでは,ホト・ダイオードの日射センサについて説明する。

ホト・ダイオードは,光量に応じて電流の流れを変化させる素子で,ダイオードの分類に属し,発生光量の電流値を抵抗値つ電圧値に変換して明るさを検出する。センサの取付場所は,一般に車外や車室内の光量を検出しやすい箇所に取り付けられている。

抵抗値の変化(光度抵抗特性)は,光量が小さいときは抵抗値が大きく,光量が大きくなるに従い抵抗値が小さくなる負の光量特性をもっホト・ダイオードが用いられている。

ホト・ダイオードが検出する光量は,マイコンが検出できる電圧値に置き替えられる。

信号電圧を作るセンサの回路構成は,図のようにECU内5V安定化電源回路→抵抗(R)→ホト・ダイオードと補正抵抗Rs(分流された合成抵抗)→ECUのアースに電流を流す回路構成で信号電圧が作られ,入力回路を介してマイコンに入力される。

日射センサの回路構成では,基準電圧を分圧するために図のようなプルアップ抵抗(R)(信号線より上流に設定)と,図のようなプルダウン抵抗(R)(信号アース線より下流に設定)の二種類が設けられており,それぞれ基本となる信号電圧の起点がプルアップ抵抗(R)ではHigh,プルダウン抵抗(R)ではLowとなっている。

信号電圧を作るセンサの回路構成において,図のようなプルアップ抵抗(R)(信号線より上流に設定)を用いる理由は,図のようにセンサ信号電圧を光量が小さいときは電圧値を大きく,光量が大きくなるに従い電圧値を小さくする電圧特性をもたすためのもので,これによりECUは,信号電圧(高い状態(約4V))を正確に認識して固定させ,信号電圧のふらつきを防止する。

逆に,図のようなプルダウン抵抗(R)(信号線より下流に設定)を用いた場合は,図のようにセンサ信号電圧を光量が小さいときは電圧値を小さく,光量が大きくなるに従い電圧値を大きくする電圧特性をもたすためのもので,ECUは,信号電圧(低い状態(約1V))を正確に認識して固定させ,信号電圧のふらつきを防止する。