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令和4年3月実施1級小型問題3:アクチュエータに関する記述

アクチュエータに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

 

(1)イグニション・コイルは,スイッチング駆動アクチュエータのトランスフォーマに該当し,ステップ・アップのトランスフォーマが用いられており,自己誘導作用で一次コイルに入力した電圧を相互誘導作用で二次コイルに発生させている。

 

(2)リニアDCブラシ・モータは,リニア駆動アクチュエータに該当し,モータを駆動する場合には,PWMを利用したデューティ比による駆動電圧変化を用いるより,駆動電圧の絶対値を連続的に可変させる方法を用いた方が,電力損失が少なく駆動効率が高い。

 

(3)ステッピング・モータは,リニア駆動アクチュエータに該当し駆動回路のインバータで直流を三相交流に変換して活用するもので,フィールド・コイルの代わりにパーマネント・マグネット(永久磁石)を用いたものが多く使用されている。

 

(4)リニアDCブラシレス・モータは,リニア駆動アクチュエータに該当し,バイポーラ駆動方式とユニポーラ駆動方式とがあり,電流で回転速度を,周波数で出力トルクを制御できるため,高い精度の制御を可能にするモータである。

 

 

解く

 

(1)イグニション・コイルは,スイッチング駆動アクチュエータのトランスフォーマに該当し,ステップ・アップのトランスフォーマが用いられており,自己誘導作用で一次コイルに入力した電圧を相互誘導作用で二次コイルに発生させている。

 

適切

 

(2)リニアDCブラシ・モータは,リニア駆動アクチュエータに該当し,モータを駆動する場合には,PWMを利用したデューティ比による駆動電圧変化を用いるより,駆動電圧の絶対値を連続的に可変させる方法を用いた方が,電力損失が少なく多く駆動効率が高い低い

 

不適切

 

(3)ステッピング・モータ リニアDCブラシレス・モータは,リニア駆動アクチュエータに該当し駆動回路のインバータで直流を三相交流に変換して活用するもので,フィールド・コイルの代わりにパーマネント・マグネット(永久磁石)を用いたものが多く使用されている。

 

不適切

 

(4)リニアDCブラシレス・モータは,リニア駆動アクチュエータに該当し,バイポーラ駆動方式とユニポーラ駆動方式とがあり,電流で回転速度出力トルクを,周波数で回転速度出力トルクを制御できるため,高い精度の制御を可能にするモータである。

 

不適切

 

 

よって答えは1

 

令和4年3月実施1級小型問題2:デジタル式サーキット・テスタ

デジタル式サーキット・テスタに関して述べた(イ)から(ハ)の文章の正誤の組み合わせとして,適切なものは(1)から(4)のうちどれか。

 

(イ)電源電圧が12Vで,抵抗値2MΩの抵抗2個を直列に接続した回路において,片方の抵抗の両端に内部抵抗11MΩのテスタ(電圧計)を接続したとき,計算で求められるテスタの表示値は,約5.2333Vになる。

 

(ロ)平均値整流実効値校正方式のAC・DCコンバータにおいて,入力された交流電圧を直流電圧(平均値)に変換する際は,正弦波であることを前提にしており,正弦波の波高率から算出した波形率(1.11倍)を乗じて計測するため,正弦波以外の交流電圧の測定時には計測誤差が大きくなる。

 

(ハ)テスタの直流電圧表示値が40.000Vのとき,直流電圧計の性能表に確度が50Vレンジで「0.03+2」と記載されていた場合の実際の電圧値は,39.986V~40.014Vの範囲になる。

 

   (イ) (ロ) (ハ)

1)  正  正  正

2)  正  正  誤

3)  誤  誤  正

4)  誤  正  正

 

解く

(イ)電源電圧が12Vで,抵抗値2MΩの抵抗2個を直列に接続した回路において,片方の抵抗の両端に内部抵抗11MΩのテスタ(電圧計)を接続したとき,計算で求められるテスタの表示値は,約5.2333Vになる。

f:id:n9h28eg0:20220323040319p:plain

抵抗2MΩと直流出圧系の内部抵抗11MΩの合成抵抗は、

抵抗R1と直流電圧計の内部抵抗が合成された測定電圧は、電源電圧12V22/13MΩと抵抗(R2)の2MΩで分圧し、22/13MΩの両端に発生する電圧を表示する。

(イ)は

 

(ロ)平均値整流実効値校正方式のAC・DCコンバータにおいて,入力された交流電圧を直流電圧(平均値)に変換する際は,正弦波であることを前提にしており,正弦波の波高率から算出した波形率(1.11倍)を乗じて計測するため,正弦波以外の交流電圧の測定時には計測誤差が大きくなる。

 

平均値整流実効値校正方式デジタル・テスタは,交流電圧及び電流の平均値を測定し,それに一定の値(波形率)を掛け合わせることによって,実効値を算出する方式で,測定する交流電圧が正弦波であることを前提に,正弦波の平均値を測定し,正弦波の波形率(実効値/平均値= 1 . 1107 )を乗じて実効値の表示を行っている。

 これによって,正弦波の実効値は正確に測定できるが,正弦波以外の波形については,予想外の大きな測定誤差が発生する。

ただし,測定波形と波高率が事前に判明していれば,測定値を補正して真値への校正が行える。

 前述の真の実効値方式に比べると,回路が簡単で安価である。

f:id:n9h28eg0:20220323040629p:plain

波高率=クレストファクタ


平均値整流実効値校正方式のACDCコンバータは,入力された交流電圧を直流電圧(平均値)に変換したとき,正弦波であることを前提にしているため,正弦波の波高率から算出した波形率(1.11倍)を乗じて測定するため,正弦波以外の交流電圧の測定には測定誤差が大きくなる。

f:id:n9h28eg0:20220323040839p:plain

(ロ)は

 

 

(ハ)テスタの直流電圧表示値が40.000Vのとき,直流電圧計の性能表に確度が50Vレンジで「0.03+2」と記載されていた場合の実際の電圧値は,39.986V~40.014Vの範囲になる。

 

40.000×0.0003+0.0020.014

40.000±0.014=39.986V~40.014V

 

(ハ)は

 

よって答えは4


 

令和4年3月実施1級小型問題1:外部診断器のデータ・モニタ

図の①から⑧は,ガソリン・エンジンにおける,「冷間時,IG•ON→クランキング→始動モード」時のデータを外部診断器のデータ・モニタ機能を用いて表示したものである。図の⑨から⑪のデータのうち,この運転制御モードに該当しないものは,(1)から(4)のうちどれか。

f:id:n9h28eg0:20220323022844p:plain

(1)「⑨電子スロットル・バルブ開度信号」

(2)「⑪インジェクタ噴射時間信号」

(3)「⑨電子スロットル・バルブ開度信号」と「⑪インジェクタ噴射時間信号」

(4)「⑩イグナイタ点火時期信号」と「⑪インジェクタ噴射時間信号」

 

解く

f:id:n9h28eg0:20220323023041p:plain

よって答えは(3)

 

 

 

 

平成15年実施1級小型問題:EPSの制御に関する記述

EPS(EPSとは,電動式パワー・ステアリングのことをいう。以下同じ。)の制御に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)電流フィードバック制御は,モータに流れる電流を検出し,操舵条件で算出される目標電流にできるだけ近づけるように制御するものである。
(2)もどり制御は,ステアリング操作の減速時に,逆起電力により発生する電流増加を制御するものである。

(3)アンローダ制御は,ステアリングを一杯に切った状態にしたときのモータ電流を減少させ,システムを保護するものである。

(4)べ一ス制御は,操舵トルクとエンジン回転速度により算出されたべ一ス電流を制御するものである。

 

 

 

 

 

 

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平成15年実施1級小型問題:電子制御式AT

電子制御式ATに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

 

(1)5V電源回路で作られた基準電圧は,AT・ECUの主電源,センサ回路及びアクチュエータ駆動電圧として使用されている。
(2)センサ信号を形態別に分けると,周波数信号,リニア信号,論理信号の3種類がある。
(3)ライン・プレッシャ・ソレノイドは初期駆動時に大電流を必要とするが,いったん駆動すると小さな電流で制御できる。
(4)フェイルセーフ機能では,シフト・ソレノイド・バルブが電気的な異常を起こした場合は,AT・ECUからの信号により一定のレンジに固定し,走行を可能にしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


解く
(1)5V電源回路で作られた基準電圧は,AT・ECUの主電源,センサ回路及びアクチュエータ駆動電圧として使用されている。
不適切
AT・ECUの主電源とアクチュエータ駆動電圧は、12V電圧


(2)センサ信号を形態別に分けると,周波数信号,リニア信号,論理信号の3種類がある。
適切
周波数信号,

f:id:n9h28eg0:20211124071741p:plain

リニア信号,

f:id:n9h28eg0:20211124071812p:plain

f:id:n9h28eg0:20211124071835p:plain

 

論理信号

f:id:n9h28eg0:20211124071910p:plain



(3)ライン・プレッシャ・ソレノイドは初期駆動時に大電流を必要とするが,いったん駆動すると小さな電流で制御できる。
適切
今の試験範囲にはない。


(4)フェイルセーフ機能では,シフト・ソレノイド・バルブが電気的な異常を起こした場合は,AT・ECUからの信号により一定のレンジに固定し,走行を可能にしている。
適切
シフト・ソレノイド・バルブA,B
走行中にシフト・ソレノイド・バルブA,Bのどちらか一方に異常が発生すると,ECUは,もう一方のソ
レノイド・バルブの出力を止め,3速状態で走行できるよう制御する。この制御は,Dレンジと2レンジでは3速固定だが,1レンジでは2速固定となる。また,シフト・ソレノイド・バルブA,B両方に異常が発生した場合でも同様である。

 

平成23年3月実施1級小型3:プランジャ式ソレノイド・バルブの異常検知に関する記述

パージ・コントロール・ソレノイド・バルブなどに用いられている図に示すプランジャ式ソレノイド・バルブの異常検知に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。なお,抵抗(R)はソレノイド・バルブのコイル抵抗(r)より極めて大きな値とする。
問題補足

f:id:n9h28eg0:20211122201303p:plain(1)正常の駆動停止時,マイコンは作動診断信号電圧が約0Vであれば正常と判断する。
(2)正常の駆動時,マイコンは作動診断信号電圧が約12V(電圧が掛かる。)にあるため,閾値をダウン・エッジしていないと認識して正常と判断する。
(3)マイコンの異常検知の閾値は,5V安定化電源電圧値より高く設定されている。
(4)マイコンの異常検知の閾値は,抵抗(R)とプランジャ式ソレノイド・バルブのコイル抵抗(r)との分圧比から算定した作動診断信号電圧より高い値に設定されている。

 

 

 

 

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平成15年実施1級小型問題:プロペラ・シャフトのジョイントに関する記述

プロペラ・シャフトのジョイントに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

 

(1)ダブル・カルダン型等速ジョイントは,入力軸とカップリング・ヨークの角度によって生じる回転変動と,出力軸とカップリング・ヨークの角度によって生じる回転変動が相殺されることにより,ジョイント角による回転変動を防止させ,回転の等速性が得られるものである。
(2)トリポード型等速ジョイントは,ヨーク間に硬質ゴム製のカップリングを挟み、交互にボルトで締め付けたもので,特徴として弾性係数が低いことと,内部摩擦による減衰作用を持っていることである。
(3)横置きエンジンの4WD車では,路面の凹凸や負荷条件によるジョイント角の変化と同時に,エンジンのロール振動が,直接ジョイント角に影響し,こもり音を発生させやすい。このため,クロス・グルーブ型等速ジョイントを用いることにより,このジョイント角の変化に対応したものもある。
(4)シェル形ベアリング・カップ・ジョイントは,ジョイント部において,カップとスパイダのスパイダ軸方向のガタによるプロペラ・シャフトのアンバランスの発生をなくすため,一般にスナップ・リングを選択して取り付けることにより,バランス性能を向上させたものである。

 

 

 

 

 

 

 

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