自動車整備士試験勉強 始めました~(^^♪

自動車整備士資格試験を解く

平成23年6月実施1級小型問題10:オシロスコープを用いたインジェクタの点検方法

オシロスコープを用いたインジェクタの点検方法に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

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(1)駆動ONからOFFになった瞬間に,駆動信号電圧V1が約50V以上立ち上がらなければ,インジェクタ・コイルに異常が発生している可能性がある。
(2)インジェクタ・コイルの駆動電圧V2が駆動ON時に約12Vでも,インジェクタ・コイルに異常が発生している可能性がある。
(3)駆動ONからOFFになった瞬間に,インジェクタ・コイルの駆動電圧V2が約50V以上立ち上がれば,インジェクタは正常である。
(4)駆動信号電圧V1が,駆動ON時約1V以下にならなければ,エンジンECU本体に異常が発生している可能性がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

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(1)駆動ONからOFFになった瞬間に,駆動信号電圧V1が約50V以上立ち上がらなければ,インジェクタ・コイルに異常が発生している可能性がある。
適切

f:id:n9h28eg0:20210606132729p:plain

(2)インジェクタ・コイルの駆動電圧V2が駆動ON時に約12Vでも,インジェクタ・コイルに異常が発生している可能性がある。
適切

f:id:n9h28eg0:20210606132853p:plain

(3)駆動ONからOFFになった瞬間に,インジェクタ・コイルの駆動電圧V2が約50V以上立ち上がれば,インジェクタは正常である。
不適切
立ち下がれば

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(4)駆動信号電圧V1が,駆動ON時約1V以下にならなければ,エンジンECU本体に異常が発生している可能性がある。
適切

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よって答えは(3)

 

 

 

 

 

平成14年実施1級小型問題:エンジン電子制御

エンジン電子制御に関する次の文章の(    )にあてはまる語句として,下の組み合わせのうち適切なものはどれか。


( イ )が( ロ )を経由して( ハ )の駆動を行っているが,最終的には( 二 )の作動であり,駆動信号が正常でも( 二 )が駆動信号に正確に追従しているとは限らない。
したがって( 二 )本体にフィードバック・センサを備え,その信号によって駆動状態の監視を行わせている( ハ )もある。

 


  イ           ロ          ハ        ニ
(1) 駆動回路      アクチュエータ    機械部分     マイコン
(2) マイコン       駆動回路       アクチュエータ  機械部分
(3) 機械部分      マイコン        駆動回路    アクチュエータ
(4) アクチュエータ   機械部分        マイコン      駆動回路

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

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( イ,マイコン )が( ロ,駆動回路 )を経由して( ハ,アクチュエータ )の駆動を行っているが,最終的には( 二,機械部分 )の作動であり,駆動信号が正常でも( 二,機械部分 )が駆動信号に正確に追従しているとは限らない。
したがって( 二,機械部分 )本体にフィードバック・センサを備え,その信号によって駆動状態の監視を行わせている( ハ,アクチュエータ )もある。

 

よって答えは(2)

 

 

平成23年6月実施1級小型問題9:リニアDCブラシ・モータ(PWMの小規模アクチュエータ)回路の点検

EGRバルブなどに用いられている図1の駆動電圧特性をもつ図2のリニアDCブラシ・モータ(PWMの小規模アクチュエータ)回路の点検を,オシロスコープを用いて行ったときの記述に関して,不適切なものは次のうちどれか。ただし,オシロスコープによる電圧の読みは,リニア電圧に置き換えて読むものとする。

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(1)駆動停止時,V1およびV2の電圧は0Vである。
(2)CW駆動の最大駆動時,V2の電圧は約1Vである。
(3)CW駆動の最大駆動時,V3の電圧は約11Vである。
(4)CW駆動の最大駆動時,V1の電圧は約11Vである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

(1)駆動停止時,V1およびV2の電圧は0Vである。
適切

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(2)CW駆動の最大駆動時,V2の電圧は約1Vである。
適切

f:id:n9h28eg0:20210606115401p:plain

(3)CW駆動の最大駆動時,V3の電圧は約11Vである。
適切

f:id:n9h28eg0:20210606115539p:plain

(4)CW駆動の最大駆動時,V1の電圧は約11Vである。
不適切
12V

f:id:n9h28eg0:20210606115655p:plain

 

よって、答えは(4)

 

 

 

 

 

平成14年実施1級小型問題

筒内噴射式ガソリン・エンジンでは,ポンピング・ロスを低減して熱効率を向上させているが,その理由として,適切なものは次のうちどれか。


(1) 均質燃焼時にタンブル流を起こすためである。
(2) 成層燃焼時にスロットル開度を大きくしているためである。
(3) 圧縮圧力が高いためである。
(4) ピストンのクラウン部に直接燃料を噴射して効率の良い燃焼を行っているためである。

 

 

 

 

 

 

 

解く
(1) 均質燃焼時にタンブル流を起こすためである。
不適切
成層燃焼時にタンブル流を起こすためである。
タンブル流(縦方向の旋回流)方式
タンブル流方式は,図 のように直立吸気ポートと湾曲頂面ピストンを用いてタンブル流を作り出すもので,吸入空気は真上からシリンダの中に流れ込み,シリンダの吸気側の壁面に沿って下降した後,ピストン頂面で方向を変えてタンブル流を生成する。

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ピストン頂面の燃焼室形状は,図 ( 1 )~( 3 )のように衝突した噴霧及び気化が進行した燃料ガスが,スパーク・プラグに向かって移動するように,湾曲状に作られてしいる。

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(2) 成層燃焼時にスロットル開度を大きくしているためである。
適切


(3) 圧縮圧力が高いためである。
不適切
圧縮圧力が高い=ポンピング・ロス増加

 

(4) ピストンのクラウン部に直接燃料を噴射して効率の良い燃焼を行っているためである。
不適切
内容自体は誤った文章ではないが,
「ピストンのクラウン部に直接燃料を噴射して,吸入空気流動や、ピストン丁面の形状を工夫して,成層燃焼時に効率の良い燃焼を行っているためである。 」
とすれば2と拮抗するが・・・
2の方が直接的表現である。

 

 

 

 

 

 

 

平成23年6月実施1級小型問題8:リニアDCブラシレス・モータ(三相交流の小規模アクチュエータ)

図に示す電子制御式スロットル装置等に用いられる,リニアDCブラシレス・モータ(三相交流の小規模アクチュエータ)に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

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(1)アクチュエータの駆動回路の異常検知は,駆動信号電圧に基づき,診断回路(シャント抵抗両端の電圧検出)によりマイコンが検出する。


(2)駆動速度の検出は,ホール素子などのF/Bセンサを用いて,U相,Ⅴ相,W相の各相の磁束を検出して行う。


(3)CW駆動からCCW駆動,またはCCW駆動からCW駆動になるときは,コイルのU相,Ⅴ相,W相に流れる電流の向き(各二相に掛かる電圧の極性)と順序が変化してモータが逆回転する。


(4)図のモータは,CW駆動とCCW駆動の相互方向駆動をもつもので,駆動回路内のインバータにより単相交流を主相交流に変換して回転速度制御を行っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解く

(1)アクチュエータの駆動回路の異常検知は,駆動信号電圧に基づき,診断回路(シャント抵抗両端の電圧検出)によりマイコンが検出する。
適切
 図は,U相,V相,W相に関する駆動回路上の異常検知の特性図で,マイコンからの信号電圧(駆動情報)に基づき,異常作動状態を駆動回路に設けられた診断回路(シャント抵抗両端の電圧検出)によりマイコンが検出する。

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(2)駆動速度の検出は,ホール素子などのF/Bセンサを用いて,U相,Ⅴ相,W相の各相の磁束を検出して行う。
適切
 駆動速度の検出には,ホール素子などのF/Bセンサを用いて,U相,V相,W相の各相の磁束を検出し,マイコンにフィードバックして三相交流を入力するタイミングを算定する。

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(3)CW駆動からCCW駆動,またはCCW駆動からCW駆動になるときは,コイルのU相,Ⅴ相,W相に流れる電流の向き(各二相に掛かる電圧の極性)と順序が変化してモータが逆回転する。
適切

f:id:n9h28eg0:20210606090720p:plain

(4)図のモータは,CW駆動とCCW駆動の相互方向駆動をもつもので,駆動回路内のインバータにより単相交流を主相交流に変換して回転速度制御を行っている。
不適切
リニアDCブラシレス・モータは,CWとCCWの相互方向駆動をもつもので,駆動回路内のインバータにより直流を三相交流に変換し,周波数の変化により回転速度制御を行うもので,小規模のアクチュエータとして,電子制御式スロットル装置,ISCVなどに用いられ,車両の運転条件により駆動される。